内科クリニックのブランド戦略とは

2021年08月25日 (水)

科目:
内科
コラムテーマ:
経営計画/経営管理

いつもめでぃまがをお読みいただきましてありがとうございます。また新型コロナウイルス感染症に罹患された皆さま、および関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

本日のメルマガでは、「ブランド戦略」についてお送りいたします。

ブランドとは

クリニックの経営戦略を考える際、先生のクリニックのブランディングをどうしていくべきか、考えたことのある先生は多くいらっしゃると思います。

ここで「ブランド」を定義すると、ブランドには以下の4つの機能があると言われています。
①「識別」機能
②「品質保証」機能
③「広告」機能
④「資産価値」機能

これを内科クリニックに置き換えて考えると、
①競合他院との違いが明確に識別できる
②ここに行けば安心と思ってもらえる
↓こうした状況をつくることで
③クリニックそのものが広告機能を果たす
④クリニックそのものが資産価値になる

という状態を目指すことが、クリニックのブランディング戦略であると言えます。
つまりクリニックのブランドというのはあとから勝手に付いてくるものではなく、戦略的に、自ら作り上げていく必要があるのです。

「ブランド」として成り立つために

世の中には数多のブランドが存在しますが、成功しているブランドには共通点があります。
それは、
①ターゲットが限定できている
②(選定したターゲットにとって)価値のある差別化ができている
③商品、価格、販売チャネル、販促(広報・人)全てに統一感がある
ことです。
高級車と軽自動車、時計やバッグ・装飾品、あるいは高級料亭と駅前の居酒屋、等で考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。そこには単純な「物の良し悪し」を超えた、明確な違いが存在します。これは、どちらが良い・悪いの話ではなく、あくまでもマーケティング戦略の話なのです。

それでは先生のクリニックでは、「誰に、どういう価値を提供するのか?」という基準が明確になっているでしょうか?実はここが、クリニックの理念・ミッション・ビジョン・バリューを形作るものになります。ここが明確に定められていると、おのずと提供すべき治療内容、提供する手段、院内の設備・システムや、患者さんへの接遇にもつながってきます。
例えば、高級料亭と駅前の居酒屋では、店員さんの接遇は全く違います。しかしそれは駅前の居酒屋が悪いのではなく、そもそもターゲット顧客が異なり、顧客が求めている価値が異なるからです。こうした組織を構成する要素(治療サービス、設備、人材)が統一感を持っていることで、はじめて「ブランド」として成り立つということが言えます。

クリニック組織に理念を浸透させるために

ブランディング戦略を考える中で、組織が統一感を持つことが大切であることをお伝えいたしました。しかし院長先生が思っている以上に、スタッフさんは先生の“想い”や“考えていること”を理解されていないのが現状です。
理解していただくためには、伝え続けることが必要です。院長先生とスタッフさんの普段のコミュニケーションを活性化することはもちろん、仕組みとして“伝える場”を設けることも大切です。弊社のクライアント様では「経営方針発表会」を定期的に開催することで、クリニックの現状と目指す姿を、全職員が常に理解するよう取り組んでおられるクリニック様も多くいらっしゃいます。自院でどのように取り組んでいくべきか、ご興味のある先生はお気軽に弊社の「無料経営相談」をご活用ください。

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この記事を書いたコンサルタント

川本 浩史

プロフィール詳細

大手製薬・医療機器メーカーのMRを経て船井総合研究所に入社。
船井総合研究所に入社後は心療内科・内科診療所を中心にコンサルティング業務にあたっている。
前職では大学病院での消化器手術から療養病棟の輸液・栄養管理に至るまでそれぞれの臨床現場に入り込み、医療従事者と共に『より良い医療の提供』を実現するために邁進してきた。
臨床に近い現場で医師と対話を重ねてきた前職の経験を活かし、机上の空論とならず臨床現場に即したエビデンスのある実行策を提案している。

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