内科クリニックのホームページ集客・集患で成功するためのたった2つのポイント

2019年05月09日 (木)

科目:
内科
コラムテーマ:
集患・ホームページ活用

■内科クリニックにおけるホームページの役割

私たちは日々、様々な地域の内科クリニックの院長先生から医院経営についてのご相談をいただきますが、特に多い内容は「集患・集客」についてのお悩みです。中でも、今のクリニックのホームページが実際に集患・集客に役立っているのか、どのように更新していけば集患・集客効果を高めることができるのか、といったご相談をお受けすることが増えてきました。

内容の充実度合いに差こそあれ、最近ではホームページを持っていない内科クリニックは少なく、「どのようにホームページを作ればいいのか」ではなく「ホームページ集客・集患を成功させるにはどのような内容にすれば良いか」ということに対してお悩みを抱えている院長先生が多い印象です。

 

実際、内科クリニックにおいてホームページは最も大切な集患・集客手段の内の一つです。私たちがコンサルティングの顧問契約をいただいた時も、最初に手を付けるのはクリニックのホームページであるケースがほとんどです。

集患・集客を成功させるためのホームページ、と聞くと非常に難しいことをするのではないか、と思われる先生も多く、ホームページ作成業者さんに任せっきりにされてしまっているケースも多くお聞きします。しかし、実際にはホームページを用いた集患・集客の考え方は非常にシンプルなものなのです。

そこで本コラムでは、実際に私たちがクライアント様で実行している、内科クリニックがホームページを用いて集患・集客を成功させるための「たった2つのポイント」をご紹介させていただきます。

 

■ポイント①ホームページの閲覧数を増やす

ホームページ集客・集患における一つ目のポイントは、「ホームページが閲覧される数を増やすこと」です。一般的に、内科クリニックのホームページの閲覧数は月間1,000~2,000程度であることが多いです。まずは、ホームページ閲覧の絶対数を増やす施策を考えます。これには大きく分けて3つ、「SEO対策」「リスティング広告」「ポータルサイト対策」があります。

・SEO対策

ホームページを作成される際、SEO対策という言葉をお聞きになられた先生も多くいらっしゃるかと思います。SEO対策(検索エンジン最適化)とは、”Search Engine Optimization” の略であり、GoogleやYahoo!といった検索エンジンによる検索結果で、先生のクリニックのホームページがより上位に表示されるために行うWEBマーケティングの取り組みを指します。

ここでの注意点は、「クリニック名」で検索された時に上位に表示されていたとしても、ホームページ集客・集患には大きな成果が得られないことです。それは、「クリニック名」で検索する人は、近所の人や紹介、看板広告などにより先生のクリニックのことを既に知っている人に限られているからです。

そこでクリニックのことを知らない人を集患・集客するために先生に目指していただきたいのは、「地域名・駅名×診療科目(循環器内科・呼吸器内科、など)」や、「地域名・駅名×疾患名・症状」で検索された際に検索結果の上位に表示されることにより、クリニックの存在を知ってもらうことです。今、先生のクリニックはどれくらいの順位で表示されているでしょうか?地域にもよりますが、ここでは上から5位以内、できれば3位以内に入っていたいところです。

 

SEO対策についての細かな内容はここでは割愛しますが、表示順位を上げるために先生に行っていただきたいのは「ホームページ内容の充実」です。具体的には、特に先生が専門とされている疾患について、病態からよくある症状、治療方法や日常生活においての注意点などを網羅的に記載したページを、疾患毎に数多く作っていくことです。

これにより疾患名や症状で検索された際に上位に表示されやすくなり、かつホームページ全体のSEO対策にもなることから、診療科目等で検索された際にも上位に表示されやすくなります。

 

・リスティング広告

リスティング広告とは検索連動型広告とも呼ばれる、GoogleやYahoo!といった検索エンジンで検索を行った際に、その検索キーワードと連動して表示されるWEB広告のことです。

上記でご説明したSEO対策の検索結果は「自然検索」と呼ばれますが、この自然検索結果に対して、多くの場合さらに上位に表示されることから露出度が高いことが特徴です。

また検索連動型と呼ばれることからも想像できる通り、「どのようなキーワードが検索された時に広告を表示するか」をあらかじめ設定することができることから、まだSEO対策が不十分な場合も予算次第で一気にホームページの閲覧数を増やすことができます。また集患・集客したい疾患やターゲットを限定できるため、上手に使えば非常に費用対効果の高い広告手段となります。

 

・ポータルサイト対策

上記二つと比較するとホームページの閲覧数を増加させる直接的な効果は落ちますが、集患・集客を考えたうえで外せないのが医療系のポータルサイト対策です。先ほどのSEO対策でご説明をした「地域名・駅名×診療科目(循環器内科・呼吸器内科、など)」といったキーワードで検索をされた際、「病院なび」や「caloo」といった、いわゆる医療系ポータルサイトが上位に表示されたのではないかと思います。こういったポータルサイトは自然検索結果として比較的どの地域でも上位に上がってきやすく、「指定した地域でかかるべき医療機関を探している」患者さんにとって、非常に使い勝手の良いWEBサイトであると言えます。

実はこのポータルサイト内の掲載順位も、内容の充実度合いなどによって変動しています。もし先生のクリニックが1ページ目に表示されていないなどといったことがありましたら、是非こちらも対策をしてみていただくことをお勧めします。

 

■ポイント②ホームページを閲覧した人の来院率を高める

そしてホームページ集客・集患を成功させるための2つ目のポイントは、「ホームページを閲覧した見込み患者さんが、実際に来院してくれる確率を高める」ことです。

実は私たちが思っている以上に、患者さんは初めての医療機関へかかることに対して不安な気持ちを持っています。この時、無味乾燥に住所と電話番号、診療科目、診療時間だけを掲載したクリニックのホームページと、院長先生の顔写真やあいさつ文、クリニック内の雰囲気が分かるような写真が載せられており、クリニックとしての診療方針や得意としている疾患、またその疾患を詳しく解説しているホームページと、患者さんにとってどちらに通いたいと思うでしょうか?ちょっとした風邪などの体調不良でかかるべきクリニックを探している患者さん以外は、やはり後者のクリニックを選択するのではないでしょうか。

また、患者さんにとっての「見やすい」ホームページであることも大切です。これは凝ったデザインのホームページにする、というのではなく、「求めている情報がどこにあるのか」が一目で分かるデザインであるということです。さらに言うと、院長先生が見せたい情報が、見せたい順番を意識してしっかりと配置されているか?ということが大切です。

 

そして予約制を導入している場合は、ホームページを見た人が24時間、いつでも予約ができる(行動に移すことができる)ように、WEB予約システムを導入することをお勧めします。特にインターネット、ホームページ集客・集患の中心的なターゲットとなる比較的若い世代は仕事をされている方も多く、電話ができる時間にはクリニックが閉まっているようなケースも多く見受けられます。ここもしっかりとホームページを見られる方の導線を意識しておくことで、来院率を向上させることができます。

 

■医療機関におけるホームページ集客・集患の意味合い

以上、内科クリニックがホームページ集客・集患を成功させるためのポイントを2つ、お伝えいたしました。もちろん手間はかかりますが、考え方としては意外とシンプルであることをご理解いただけたのではないでしょうか。

そして、ここまでこのコラムをお読みいただいた先生にこそお伝えしたいことがあります。それは、先生がホームページを充実させて集患・集客することは先生のクリニックが経営的に成功するというのみならず、地域の「治療を受けるべきなのに受けていない人」に対しての啓蒙活動となり、一人でも多くの人に適切な医療を届けるための地域貢献となる、ということです。本コラムが、より大きな範囲での地域貢献を成し遂げたい先生にとって少しでもご参考になれば幸いです。

同じテーマで記事を探す

この記事を書いたコンサルタント

川本 浩史

プロフィール詳細

大手製薬・医療機器メーカーのMRを経て船井総合研究所に入社。
船井総合研究所に入社後は心療内科・内科診療所を中心にコンサルティング業務にあたっている。
前職では大学病院での消化器手術から療養病棟の輸液・栄養管理に至るまでそれぞれの臨床現場に入り込み、医療従事者と共に『より良い医療の提供』を実現するために邁進してきた。
臨床に近い現場で医師と対話を重ねてきた前職の経験を活かし、机上の空論とならず臨床現場に即したエビデンスのある実行策を提案している。

無料経営相談のお問い合わせ
contact us

WEBからのお問い合わせ

お問い合わせフォームはこちら

お電話でのお問い合わせ

0120-958-270 (受付時間 平日9:00~18:00)0120-958-210 (受付時間 平日9:00~18:00)

病院・クリニック経営.comを見たとお伝えください。

デジタル化戦略レポート

×
医療・介護向けM&A

×