新型コロナウイルス対策(集患編)
2020年3月2日配信
平素より、大変お世話になっております。
株式会社船井総合研究所の宮川でございます。
今回のメルマガは、前回配信(2020年2月28日)の【新型コロナウイルス対策(人事編)】に引き続き
【新型コロナウイルス対策(集患編)】
と題して、お送りさせていただきます。
【1】ブランドを守る
【2】一般患者を集患する
まず、新型コロナウイルスによる影響として間違いなく言えることは「今は非常にブランディングに傷がつきやすい時期」ということです。
【1】ブランドを守る
現在、国内のコロナウイルスに対するメディアを通しての批評・批判の勢いは異常です。
現状下では、国の方針やクルーズ船の感染対策など、大きなニュースに関しての報道が殆どですが、今後は医療機関に対する評価も例外ではなくなってくるでしょう。
また、メディアでの報道が一般市民の方々の不安に拍車をかけ、各地域において「○○クリニックではこのような対応をしている」といった地域住民の関心が非常に強まっています。
ここで、最も気を付けなければならないことが”医療事務の方の対応レベルによるGoogle口コミへの悪評”です。
新型コロナウイルスの影響であっても、Google口コミに☆1が付いてしまうことは、医療機関にとって致命的です。
その評価は、今後消えることは決してありません。
”感染症に対して意識の低い病院”というレッテルが口コミ一つで定着してしまいます。
上記を踏まえ、各医療機関で散見される現在の状況として
・医療事務の方の段階(受付)で高度な判断が求められるケースが多発している
→「接遇ミスが起きる可能性が高い」
・医師側から「コロナの可能性がある患者様はお断りするように」といった程度の指示を出している医療機関が多い
→「判断基準が曖昧」
・患者様が非常に敏感な精神状態になっている
→「些細な失態でも悪評がつきやすい」
上記のことが挙げられます。
そこで、皆様方に推奨する対応策は下記二点です。
- 医療事務の方に対する徹底的な教育&意識統一。
・体温計は質の高いものを用意する。
(最近では、患者様に触れなくても体温が正確に測定できるものもあります)
・丁寧な接遇を第一優先事項とするように徹底する。
・「コロナウイルスお断り」といったニュアンスの張り紙ではなく、患者様のお気持ちを考慮した伝達方法を取る。
・はっきりと判断ができるような指標を作成する、刷り込み作業を行う。 - web問診に新型コロナウイルス用の問診を特設する。
現在、一部の医療機関で注目されているのが”web問診”です。(効率化とは別視点)
web問診は”患者様に濃厚接触”をすること無く、容態の詳細を把握することができます。
医師基準で構いませんので、期間限定でweb問診に新型コロナウイルスのスクリーニングができる問診内容を設定した方が良いと考えます。
そのことにより、濃厚接触をすること無く
・容態を詳細に把握
・診察のお断り
ができます。これはスタッフ様への感染を防ぐ上で、大きな成果が見込めます。
以上が、ブランディングに傷を付けないために意識していただきたいことです。
既に対策をされている医療機関が多いですが、参考にしていただければ幸いです。
【2】一般患者を集患する
集患力を保つために、次に意識をしていただきたいことは”ネットでの情報発信”です。
まず、各HPの数値分析をするに、患者様の傾向として下記のような流れ、状況が想定されます。
- 極力不要な外出は避ける。(人混みや医療機関は特に)
- 当然、来院患者数が減少する。
- ただ、それでも医療機関に診察を受ける必要がある一般患者の方々は、一定数存在している
- どこの医療機関にいくべきか入念にチェック、検討をする。
- 探す手段は主にネットやクリニックHP。
- 結果的に、HPのアクセス数が増える、各ユーザーのHPの滞在時間が増える。
※内科の色が強い医療機関においては、上記⑥が顕著に表れます。
※地域差や例外はあります。
つまり、HPが普段より”多くの人”に”センシブル”に閲覧されやすい状況ということです。
そこで、皆様にHPで発信していただくべきと考えることは下記二点です。
- 『新型コロナウイルス患者様は診察をしていないこと』
・極めて丁寧な表現を心掛けて下さい。
・一般患者様に対する”院内にコロナウイルス患者様はいません”という安心を提供します。 - 『院内で感染対策を実施していること』
各HPにはブログ機能があると思いますので(ブログでの発信で問題ありません)
・感染対策に対する意識を表した文章
・実際にスタッフ様が院内消毒をしている写真
・受付に消毒液が置いてある風景写真
・全スタッフ様がマスクを着用している写真
・(できれば)マスクを配布している写真
などを掲載したブログを投稿して下さい。
「◯◯医院の新型コロナウイルス感染対策」といったタイトルにしてトップページに掲載すれば、一定数の方に見ていただけるかと思います。
新型コロナウイルスは当然脅威ではありますが、経営者である皆様にとっては
・一般患者様に対して医療が行き渡らない(かかりつけ患者様が来院できない)
・医業収入が減って人件費が確保できない
といったことも、致命的な事態ではないでしょうか。
あくまで一般患者様に目を向けた考え方をした際には、現在の最大の差別化要素は利便性などでは無く、”新型コロナウイルスに対する脅威にどれだけ安心できるか”ということだと思います。
是非、上記を参考にしていただき、皆様の今後の医療機関経営に役立てていただければ幸いです。
以上、【クリニック経営:新型コロナウイルス対策(集患編)】メルマガでした。
次回は【新型コロナウイルス対策(内視鏡編)】をお届けします。
患者様数減少に伴い、内視鏡クリニック様では内強検査数も減少しております。
その詳細と、対応策に関してお伝えさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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