品川胃腸肛門内視鏡クリニック 取材レポート

医療法人社団暁翔会 品川胃腸肛門内視鏡クリニック
院長 望月 暁 様

今回は、国内でも最高水準の内視鏡診療を提供されている、品川胃腸肛門内視鏡クリニックの望月院長にインタビューをさせていただきました。
トップクリニックの経営ノウハウ等、貴重なお話を伺うことができました。

 

 

Q.医者になったきっかけは?

A.高校3年生のときに読んだ在宅ホスピスに関する本がきっかけとなりました。「人の役に立つ仕事」の素晴らしさに気づき、医師を志しました。私の両親は公務員でしたので、医師としては完全に私が1代目ですね。開業のきっかけは家族のためでした。

 

Q.クリニック経営のこだわりは?

A.クリニックの「人材育成」には力を入れています。これは、私自身がもともと人材育成に興味があったことも大きいと思います。海外での内視鏡検査指導に携わってきたこともあり、現在では中核病院のリーダー医師の育成にも注力しています。医師の育成は私自身のやりがいにも繋がっていますね。

 

Q.どのような成長曲線を辿られましたか?

A.率直な感想として、思ったよりは良い流れで成長できたと感じていますね。最初の1年程は赤字になることを予想していましたが、結果としては内視鏡検査数が3ヶ月で100件、1年で200件を達成しました。ちなみに、開業初期は医師2名、事務・助手3名、看護師2名(常勤換算)で回していました。

 

Q.現状の内視鏡業界に対する課題は?それに対するクリニックなりの対策は?

A.一番の課題は、やはり「内視鏡検査の苦痛」ですね。これは開業して患者さんとの距離が近くなってから特に感じることですが、内視鏡検査による苦痛にトラウマを感じている方はかなり大勢いらっしゃいます。
苦痛があることによって、内視鏡検査の受診率が下がってしまう。結果として患者さんの病気の発見が遅れ、本当に必要な方に適切な医療を届けることができない。これは内視鏡医として避けるべき事態だと思っています。
<無痛内視鏡>・<存在診断>・<質的診断>・<適切な治療>この4つのファクターが揃って初めて、良質な医療を提供できます。特に重要なのは<無痛内視鏡>というファクターであり、患者さんの内視鏡検査に対するハードルを下げることに大きな意義があると感じています。

 

Q.「オーダーメイド内視鏡検査」とは何でしょうか?

A.患者様に応じた治療法のことです。
例えば、鎮静剤の量については事前に検査に対する希望をヒアリングした上で、患者様の様子をしっかり確認しながら量を調整しています。この鎮静剤の使用方法について拘りを持っているのは、「無痛内視鏡」を意識しているからこそだと思います。実際のところ、大きな病院ではそこまで患者さん個々に合わせた内視鏡検査方法を実施することは難しいです。
更に言うと、完全に眠りたくないと訴える女性や、検査画像を見ながら受けることを希望される患者さんもいらっしゃいます。
このような患者さんの希望に応え、<無痛内視鏡>・<存在診断>・<質的診断>・<適切な治療>という4つのファクターを揃えるために、オーダーメイド内視鏡検査という手法を取っています。

 

Q.大規模な医療機関に成長しつつありますが、スタッフマネジメントのポイントを教えてください

A.現在の人員体制は、医師は自分を除いて20名(非常勤医師含む)、事務・助手スタッフが常勤8名、看護師10名(非常勤3名含む)です。曜日によって異なりますが、一日あたり医師は最大3名が稼働している状況です。
マネジメントにおいて最も重視していることは「ミッションの共有・浸透」です。一緒にクリニックをつくっていくスタッフにミッションを浸透させていくためにも、「おもてなし医療」を大事にしています。
また「スタッフの満足度を高めること」も大事にしています。スタッフ一人ひとりの満足度向上は、患者様のおもてなしにも直結すると考えています。とくにコアメンバーの満足度を高めることに注力しています。
給与面以外に採用の段階では、自身のスキルアップや仕事のやりがいを見出したいというスタッフを積極的に採用するようにしています。クリニックの方向性にあったスタッフと働きたいですね。

 

Q.自費ドックについて教えてください。

A.自費ドックは月間30件ほどです。メニューは5種類あり、そのなかでもスタンダードコース、胃・大腸がんコースが人気のコースです。
具体的な施策については、現段階では公表できないのですが、今後はもっと自費ドックを増やしていきたいですね。

 

Q.今後のクリニックの展望をお教え下さい。

A.私の想いとしては、「おもてなし医療」を広めたいというのが一番にあります。この想いに共感してくれる先生方がいて下さるのであれば、都心型内視鏡クリニックとしての分院展開も視野に入れています。
過去に患者さんから「品川胃腸肛門内視鏡クリニックは、内視鏡クリニックのファーストクラスですね!」と言われたことがあります。これほど嬉しいことはありませんでした。多くの患者さんにそのように仰っていただけるように、分院展開をして提供できる医療の総数を上げていきたいですね。

 

 

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