【院内トリアージ実施料の解説】新型コロナ疑い患者の外来診察による算定要件の緩和

2020年05月06日 (水)

科目:
内科
コラムテーマ:
業界動向 診療報酬改定 コロナ対策

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新型コロナウイルス感染拡大に伴い、『院内トリアージ実施料(300点)』の算定要件が緩和されました。

<令和2年4月8日 厚生労働省保健局医療課 事務連絡より抜粋>
1.外来における対応について
新型コロナウイルス感染症であることが疑われる患者に対し、必要な感染予防策を講じた上で実施される外来診療を評価する観点から、新型コロナウイルス感染症患者(新型コロナウイルス感染症であることが疑われる者を含む。以下同じ。)の外来診療を行う保険医療機関においては、当該患者の診療について、受診の時間帯によらず、診療報酬の算定方法(平成 20 年厚生労働省告示第 59 号。以下「算定告示」という。)B001-2-5 院内トリアージ実施料を算定できることとすること。なお、その際は、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第1版」に従い、院内感染防止等に留意した対応を行うこと。
また、新型コロナウイルス感染症患者に対してのみ院内トリアージ実施料を算定する保険医療機関については、特掲診療料の施設基準等(平成 20 年厚生労働省告示第 63 号)第三の四の四に規定する施設基準を満たしているものとみなすとともに、第一に規定する届出は不要とすること。

ポイントは以下の2点です。

①院内感染防止対策に留意し、新型コロナウイルス感染症が疑われる患者を外来で診察した場合に算定できる(継続通院患者も算定可能=再診料とともに算定可能)。

②従来の「院内トリアージ実施料」算定のために満たさなければならなかった施設基準、また届出が不要である。

詳細を確認します。

①院内感染防止対策について
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第1版」は、令和2年3月17日に厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部より出されたもので、この中で院内感染防止対策について詳細が述べられています。

外来診療を行うクリニックが気を付けるべきポイントとしては
1.接触予防策、飛沫予防策としてのPPE(個人防護具):ゴーグルまたはフェイスシールド、マスク、手袋、長袖ガウン、帽子などを着用すること(マスクはN95を推奨)
2.診察する場合は陰圧室の使用が望ましいが、使用できない場合は換気を十分行い、換気条件(施設により異なる)を確認し次の患者入室までの時間を考慮すること。
例)換気回数が1時間6回の場合、室内に飛散した飛沫核の90%、99%、99.9%が除去される時間は各々29分、46分、69分とされる)
3.テーブルなど患者周囲環境は、アルコールや抗ウイルス作用のある消毒剤含浸クロスで清拭消毒を行い、聴診器や体温計などの医療機器は穂人専用とし、使用ごとに清拭消毒すること。また清掃を行うスタッフも個人防護具を着用すること。
4.(コロナ感染疑い)患者から排出された廃棄物は、感染性廃棄物として排出すること
8.患者の診療ケアにあたった医療従事者は体調管理(1日2回の体温測定など)を行い、体調に変化があった場合はすみやかに感染管理担当者に報告する体制を作っておくこと。
※適切に個人防護用具を着用していた場合は濃厚接触者に該当せず、就業を控える必要はない

以上の5つが挙げられます。また現実的には「通常の通院患者と発熱などの感染疑い患者との受診時間をずらす」「物理的に空間の分離を行う」なども必要になってくるでしょう。

②本来『院内トリアージ実施料』を算定するには
・休日又は深夜に受診した初診の患者であること
・専任の医師または救急医療に関する3年以上の経験を有する専任の看護師による評価を行うこと
・実施基準を定め、院内の見やすい場所に掲示していること
などの基準を満たしたうえで事前に届出が必要でしたが、今回の要件緩和では「施設基準」「届出」ともに不要となります。

これらの緩和はあくまで新型コロナウイルス感染症が疑われる場合の患者を診察した場合のみ算定することが可能です。一般医療機関でも疑い患者の外来受入れを促進し、患者の一極集中・医療崩壊を回避する狙いがあると考えられます。

クリニックによって積極的に新型コロナ疑い患者を受け入れるかどうかは判断が分かれるところですが、もし診療時間終わり等に発熱患者を受け入れている場合はしっかりと感染防止対策を行い、算定できるようにしましょう。

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この記事を書いたコンサルタント

川本 浩史

プロフィール詳細

大手製薬・医療機器メーカーのMRを経て船井総合研究所に入社。
船井総合研究所に入社後は心療内科・内科診療所を中心にコンサルティング業務にあたっている。
前職では大学病院での消化器手術から療養病棟の輸液・栄養管理に至るまでそれぞれの臨床現場に入り込み、医療従事者と共に『より良い医療の提供』を実現するために邁進してきた。
臨床に近い現場で医師と対話を重ねてきた前職の経験を活かし、机上の空論とならず臨床現場に即したエビデンスのある実行策を提案している。

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