みね内科循環器科クリニック

 今回、佐賀県佐賀市で内科・循環器内科の治療に尽力され、心臓リハビリテーションを提供されている、みね内科循環器科クリニックの三根大悟院長にお話を伺った。

◆「心疾患再発ゼロ」を目指すなら、心臓リハビリテーションは絶対に必要

三根 大悟 院長

 三根院長は開業前、心臓カテーテル治療を中心に循環器領域の急性期医療に携わってきた。その傍らで入院中の心臓リハビリテーションや外来心臓リハビリテーションに触れていく中で、患者の予後がより良くなっていく過程を三根院長は目の当たりにした。そうした背景から、「心不全再発ゼロ」を目指すためには、心臓リハビリテーションを取り組んでいくことが重要であると、三根院長は考えるようになった。

 その後、みね内科循環器科クリニックを2018年5月年に開院。それにあたり、三根院長は「コンセプトのあるクリニック」ことをビジョンとして掲げ、循環器・生活習慣病の分野で地域医療に貢献したいと決意した。「心臓リハビリテーションの設置は新規開業時のチャレンジではありましたが、リハビリをして状態が良くなると、患者さんのライフスタイルや表情も良くなり、患者さんも喜んでくれるのが分かっていたので取り入れました。」と、三根院長は当時を振り返る。

◆患者さんが目標達成できるような取り組みを心掛ける

 三根院長は心臓リハビリテーションの課題のひとつとして、「どのようにしてリハビリテーションを継続して頂くか?」という点を指摘する。その点に対して、みね内科循環器科クリニックでは、初診時のオリエンテーションで、心臓リハビリテーションの重要性をしっかりと伝え、患者に渡す計画書で目標を記載する欄には、患者自らに記載を行ってもらっている。

 そして、院内での配布物にも様々な工夫が凝らされている。例えば、パンフレットには、心臓リハビリテーションの内容・プランが分かりやすく記載されており、リハビリの継続にり、どういう効果があり、どういう状態に回復するのかが、患者が把握しやすい構成になっている。また、患者に配布されるリハビリ手帳は、クリニックのスタッフで構成を練り作成されたものであり、通院した際にリハビリ前後の身体状況を細かく記録・管理できるようになっている。日々のリハビリの効果だけでなく、スタッフからのフォローや日常生活に対するアドバイスも手帳に記載される。

 これらの取り組みによって、患者はモチベーションを維持しながらリハビリを継続することが可能となり、
患者のQOL向上に繋がっている。みね内科循環器科クリニックでは、リハビリの離脱はほぼなく(150日リハビリを継続する確率は平均60%程度)、患者もスタッフも「やって良かった!」と思えるサービスを提供している。

◆心臓リハビリは、リスクを抱えていても「安全に運動ができる」場所であることを知ってもらいたい

 みね内科循環器科クリニックで、心臓リハビリテーションを担当している江越先生は「心臓リハビリは、リスクを抱えていても“安全に運動ができる”ことが最大の意味」と語る。心疾患の罹患後は、安静のイメージが強いが、安静期間が長くなると、その間に筋力・体力などが低下し、発症前の日常生活レベルに復帰できないケースが多い。

 心疾患の患者はリスクが高いため、心肺運動負荷試験(CPX)で適切な運動負荷を規定した上で運動を行い、身体状況をしっかりモニタリングすることが非常に重要となる。そのため、医師、看護師、理学療法士、場合によっては、管理栄養士や健康運動指導士も密接に関わり、患者の身体状況を確認しながらリハビリを提供していく必要がある。特に看護師においては、来院時に患者と接する中で、患者のちょっとした変化を察知できることで、診察時間の短縮にも繋がると三根院長は語る

 みね内科循環器科クリニックでは、リハビリ開始前は、医師・看護師・理学療法士が集まり、問診・臨床所見などから得た患者情報の共有を綿密に行い、“安全に運動ができる”場を提供している。

◆心臓リハビリテーションの未来は明るいと感じる

クリニック

 現時点では、心臓リハビリテーションを提供しているクリニックの数は非常に少ない。施設や機器といった物理的な課題や、診療時間の長さといった運営面での課題はあるものの、三根院長は、今後の循環器内科と心臓リハビリテーションの未来は明るいのではないかと語る。その理由として、医療費の切迫によって早期退院を患者に促すようになっており、退院した患者の受け皿として、地域のクリニックで対応する必要性が増していること、そして、心疾患に対する運動療法の効果が認知されてきたことを三根院長は挙げる。実際、基幹病院と連携することによって、退院する患者を紹介され、心臓リハビリテーションを提供するケースは多い。

 現状では、発展途上である心臓リハビリテーションの分野に切り込み、「心疾患再発ゼロ」を目指す、
みね内科循環器科クリニックの三根大悟院長。地域のクリニックでの心臓リハビリテーションは需要が高まっていくことが予想される中、その第一人者のひとりとして、今後も活躍されるであろう。

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