実は危険?リーダー採用の落とし穴
- 科目:
- 整形外科
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いつもめでぃまが!をお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の小栗陵太です。
経営相談やご支援をさせていただく中で、
「リーダー経験(管理職経験)のあるスタッフを採用したい」
とご相談される事が多くあります。
しかし、お打ち合わせを行う中で
最終的に「リーダー採用はしない」との方向性になることがあります。
なぜでしょうか。
整形外科クリニックでは業績アップに伴い、
現場のスタッフの数は多くなる傾向があります。
これから運動器リハビリを始めるので、現場PTをまとめられるリーダー
診察室周りの人数が増えてきたので、看護スタッフをまとめるリーダー
医療事務の層を厚くしたいので、育成ができるリーダー
上記のような人材が欲しいとお考えの先生は、
採用・抜擢の前に是非、今回のコラムをお読みください。
すれ違いの出発点「現場をまとめる」
リーダーを採用・抜擢するとき、よく聞かれる言葉に
「現場の意見をまとめて欲しい」
があります。
実はこの言葉、とても危険です。
なぜかと言うと、
こちらが伝えたいことは
「経営方針(院長の意図)に沿って、現場のスタッフに行動を落とし込んで欲しい」
に対して、
リーダーになるスタッフには
「現場の意見を集めて院長に報告してほしい」
と理解されていることが多々見受けられます。
この後何が起きるかというと、
新たな取り組みや変化を進めていきたい院長先生に対して、
リーダーは、スタッフからの意見をまとめて院長先生に報告することになります。
一般的に人は変化を嫌う傾向があるため、
どうしても、「やらない理由」「できない理由」が集まる傾向が見受けられます。
そして最終的には、
変化を進めたい院長先生と、リーダーを筆頭に変化を進めたくないスタッフ
「院長VSスタッフ」の構図が出来上がります。
そのため、前職での「リーダー経験」があるからと言って、
安易に中間管理職の役割を与えてしまうのは危険です。
こちらが求めるリーダー像、求める責任が曖昧なまま
リーダーとして採用(または抜擢)してしまうと、
その人の価値観でリーダー業務が遂行されてしまいます。
経営者の期待とのギャップが生まれている状態ですが、
現場スタッフはそのリーダーのあり方で良いと思ってしまいます。
これでは、次世代のリーダーも育ちません。
ここがまさに「リーダー採用の落とし穴」です。
リーダー採用(抜擢)は役割と責任を明確に
こうした事態を避け、スムーズな医院経営を行っていくためにも
採用・抜擢の前に「リーダーの役割と責任を明確にする」
ことが必要です。
当院のリーダーは
・何の役割を担っているのか
・何に対して責任を負うのか
これができるだけ具体的に、言語化できている状態が理想です。
既に中間管理職がいる場合は、
上記2つの認識が、経営者とリーダーの中で合っているのか
一度すり合わせをお勧めいたします。
そして、ここがずれていると感じた場合、
まずは目標に立ち返ることが必要です。
私自身がご支援させていただいている中でも、
この「目標・目的に立ち返ること」が必要なタイミングが多く訪れます。
目標・目的を達成するために、
組織の中で役割や責任を担う人物が必要となり、
適任者を採用・抜擢するという事になります。
リーダーがいるのに「経営者VSスタッフ」となっている場合は、
この「目標・目的を達成するために」が抜け落ちている可能性があります。
何のためにリーダーを置いたのか
リーダーに担ってほしい役割は何か
施策がなかなか進まないときは、まずここに立ち返ることが必要です。
まずは「採用」の精度を上げることが重要
「リーダーの役割と責任を明確にする」ためには、
そもそも経営者の思いを共感し、
共に医院を成長させてくれる人物でなければ、
なかなか思うように役割や責任を決めることもできません。
そのため、まずは採用が重要となってきます。
☑ リーダーに求める人物像は?
☑ どんなリーダーと経営をしていきたいか?
☑ 逆にどんなリーダーとはいっしょに働きたくないか?
が明確になっていますでしょうか。
3月に弊社主催で開催するセミナーにご登壇いただく
福井市のさくら通り整形外科クリニックの院長 宇賀治 修平氏に、
開業半年で月商2,000万円達成と急成長を実現した
こだわりの採用方法について、お話しいただきます。
業績アップや働きやすい環境を作るための
リーダー採用(抜擢)を目指したい先生方は
ぜひご参加をご検討ください!
<開催日時>
2024/03/03 (日) 13:00~16:00 @船井総研 東京本社
2024/03/17 (日) 13:00~16:00 @船井総研 大阪本社
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この記事を書いたコンサルタント
小栗陵太
茨城県立医療大学卒業後、理学療法士として医療法人に所属し医療・介護分野を幅広く経験。整形外科外来のリーダーとして、スタッフ育成や患者マネジメント、事業立ち上げの他、新規患者増加に向けたマーケティング活動を得意とする。
船井総合研究所入社後はこれまでの現場経験を生かし、「先生の想いを実現する」をコンセプトに集患対策から現場マネジメント、リピーター増加に至るまで、徹底して患者ロイヤリティを中心に据えたコンサルティングを展開する。