2026年のクリニック経営計画の立て方

2025年10月16日 (木)

科目:
内科
コラムテーマ:
経営計画/経営管理 採用 教育

2025年も残すところ3ヶ月を切り、クリニックでも年末の忙しさが本格化していることと存じます。

この時期に、私どもがお付き合いしている多くのクライアント様と集中的に取り組むのが、「2026年に向けた経営計画づくり」です。年明けから最高のスタートを切るためには、この秋から準備をはじめることが、実は最も良いタイミングなのです。

そこで今回は、先生が来年、そしてその先を見据えて飛躍するための「成功するクリニック経営計画の立て方」の全体像を解説いたします。

クリニックにおける経営計画の立て方

①理想の姿(理念・MVV)の策定
まず、先生のクリニックが「将来的にどうありたいか」という理想の姿(ミッション・ビジョン・バリュー)を明確にします。これが計画全体の「羅針盤」となります。スタッフのベクトルを一つにするためにも、最も重要な土台です。

②現状と理想とのギャップ把握
次に、現在のクリニックの状況を客観的に分析し、①で定めた理想とのギャップを洗い出します。そのギャップを埋めるための短期(1年)、中期(3年)、長期(5年など)の目標を定めます。

③組織計画の立案
目標達成には「人」が不可欠です。特にクリニックの規模拡大に伴い、院長一人のトップダウン経営には限界が訪れます。
未来組織図の作成: 3年後、5年後のミッションを達成するために、主任やチームリーダーを立て、権限委譲を進めるための階層構造を設計します。どのような機能がクリニックに必要かを検討します。
採用・育成計画: 未来組織図が描ければ、どのポジションに「誰を育成・配置するのか」あるいは「いつ、何人採用が必要か」が順序立てて決まります。

④数値計画と具体的な施策への落とし込み
理想と組織体制が見えたら、具体的な「数値」に落とし込みます。
売上計画、集患計画(新規・再診)を具体的に策定します。

この数値目標を達成するために、「いつ、誰が、何をやるか」という実行施策(例:Webサイトのリニューアル、LINEやinstagramのアカウント立ち上げ、販促媒体の検討など)を具体的に決定します。

⑤PDCA体制・会議体の整備

計画は立てて終わりではありません。最も難しいのは「実行」です。計画を機能させるには、PDCAが適切に回っているかを確認するための定期的な会議体を整備し、実行・検証の仕組みを確立することが極めて重要です。

「来年の準備は、今年のうちに」。

ぜひこの秋から、クリニックの未来に向けた計画づくりをスタートさせてください。

計画策定でお困りのことや、より具体的な数値目標の設定、組織づくりのお悩みがありましたら、弊社では無料経営相談を受け付けておりますので、いつでもお気軽にお声がけください。

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この記事を書いたコンサルタント

久保田 駿

プロフィール詳細

首都大学東京(現・東京都立大学)を卒業後、新卒で船井総合研究所に入社。入社後は、土地活用事業、人材紹介サービス事業でのコンサルティングに携わり、現在は医療業界において眼科クリニックを専門としてコンサルティング活動に従事している。
地域の患者様に選ばれるクリニックづくりのために、外来患者の集患や患者満足度を下げずにより多くの患者様を診療を可能にする診療効率化の支援を実施。
特にHPを中心とした集患体制の構築と、院長だけでなく、現場スタッフの意見や患者様から声を鑑みながら、院長・スタッフ・患者様の三方良しを目指した実行サポートを得意としている。
クリニックの業績UPと無理のない診療体制の構築の両面からクリニックの発展に尽力していく。

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