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いつもメルマガをお読み頂きありがとうございます。
本日は、「成長する医療機関の院長の時間の使い方」というテーマでメルマガを書かせて頂きます。
診療・経営・マネジメントと日々大忙しの事かと思いますが、皆様はどのような時間配分をお考えでしょうか?
最近のセミナーでは、“患者数別の医院成長の壁”を良くお伝えしております。
その中で重要な要素として院長の時間配分があり、『院長=経営者の時間を次の医院成長にいかに使えるか?』がポイントになります。
院長が経営マネジメントに時間使う理由
在宅医療機関の場合、夜間休日対応等の関係で医院規模が大きくなりがちです。
そんな時必要になってくるのが、
【採用】
院長の考えを理解し行動してくれる様な人材採用。母集団を集める為の施策と見極めるための採用フローが必須
【教育】
戦力化に向けた早期育成の教育体制。スキルリストや動画マニュアルなど成長できる環境整備が必須
【組織】
スタッフ数が15名を超えそうな医院様は7名位のタイミングからお考え下さい。部門リーダーの育成など、院長の目が届かないメンバーをフォローしてくれるスタッフ育成が必要です。
等になります。
成長する医院様は、上記がある程度そろっているため安定的に伸びます。上記なしに成長したとしてもどこかで人的な問題が発生し、遅かれ早かれ整備が必要になります。
これらの成長する仕組みを作る事を決断し指示を出せるのは院長しかいません。
その為、経営マネジメント分の余剰時間が必要だと考えます。
時間を確保する為に考えたい事
毎日・毎週・毎月医師がすべて行わなくても良いのにやっていることはありませんでしょうか?確認だけで終われる方法はありませんでしょうか?下準備をしてもらう・ひな形をつくる・緊急性や重要性などで色分けや場所分けをしてみるなど検討の余地があるかと思います。
その他、非常勤医師を採用し院長の時間を空ける、推進力のあるメンバーを右腕として院長が決断したことを進めてもらうなどもありです。
この際のメンバーは医療職よりも秘書や事務長と立場の方の方が良い様に思います。医療職の場合は現場があるので、中々院長サポートに時間を使えないことも多いためです。
規模別の診療と経営の時間配分イメージ
ザックリとしたイメージですが、以下の通りです。
医業収入1億〜3億 ⇒ 診療:経営=70%:30%
医業収入3億〜5億 ⇒ 診療:経営=50%:50%
医業収入5億〜10億 ⇒ 診療:経営=30%:70%
1人医師で100%診療をされている先生はまずは、10%だけでも空けてみて採用やスタッフ面談などに時間を使うのはいかがでしょうか?離職しそうなメンバーを事前に防げるなどあるかもしれません。
既に複数医師体制や複数医院体制で診療をされている院長は、現場メンバーの診療などへ一度同行したりするのはいかがでしょうか?院長の想いとは裏腹の診療品質だった…なんて発見ができて患者満足度向上のきっかけになるかもしれません。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
診療品質を維持しながら伸びる医院には“成長するシステム”があります。
そのシステム構築を決断し指示を出せるのは院長しかいません。
是非年末のご検討事項の参考にして頂けますと幸いです。
本年も誠にありがとうございました。
来年も何卒宜しくお願い致します。
この記事を書いたコンサルタント
松岡 佑磨
在宅医療をメインテーマに医科・歯科・調剤へのコンサルティングに取り組む。学生時代より、社会インフラに携わりたいと考え船井総研に入社後、在宅医療の社会性的必要性を独居居宅や介護施設の現場で本気で実感し、今では『看取り難民問題を解決する在宅医療機関を世の中に1件でも多く排出する』という想いを強く持っている。クライアントの特徴、地域ならではの市場性や医療介護資源を把握したうえでの多職種ニーズをとらえた連携提案を強みとし、在宅医療に取り組む医療機関と共に日本の健康寿命を向上させる事に注力している。