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2026年診療報酬改定の解説情報をお送りさせていただきます。 ※本記事は2026年1月30日に交付された短冊情報までを基に作成しています。
人手不足が深刻化する中、スタッフの定着には「賃上げ」が不可欠ですが、その原資となる評価料の仕組みが大きく変わります。本日は、今回の診療所に対する診療報酬改定で大きな割合を占めているベースアップ評価料につおて、そのポイントを凝縮してお届けします。
改定のポイント:対象職種が「全職員」へ拡大!
これまで、医療事務などの事務職は「初・再診料」の引き上げ分で対応することとされていましたが、今回の改定で「ベースアップ評価料」の対象に医療事務も含まれることになりました。
これにより、コメディカルだけでなく、クリニックを支えるすべてのスタッフの賃上げを、より直接的に診療報酬で手当てできる仕組みへと一本化されます。
点数はどう変わる?(外来・在宅ベースアップ評価料Ⅰ)
令和8年6月から段階的に引き上げが行われ、「継続して賃上げに取り組んでいるか」で評価が分かれるのが特徴です。
・2026年6月〜
・初診時:17点(+11点)
・再診時:4点(+2点)
・訪問診療
・イ.同一建物居住者等以外の場合:79点(+51点)
・ロ.イ以外の場合:19点(+12点)
・継続的して賃上げに係る取り組みを実施した保険医療機関について
・初診時:23点
・再診時:6点
・訪問診療
・イ.同一建物居住者等以外の場合:107点
・ロ.イ以外の場合:26点
・2027年6月〜(2年目)
・初診時:40点
・再診時:10点
・訪問診療
・イ.同一建物居住者等以外の場合:186点
・ロ.イ以外の場合:45点
令和9年(2027年)6月からは、点数が一気に現在の約2倍(令和6年度比)の水準まで跳ね上がります。これは、国が「医療従事者の3.2%(事務職等は5.7%)のベースアップ」を確実に実現させようとする強い意志の表れです。
診療所が今から準備すべきこと
今回の改定は、単に点数が上がるだけではなく「継続的に賃上げを実施しているか」という実績が、高い点数を算定するための施設基準の鍵となります。
・賃金改善計画の再点検:医療事務も含めた全職員を対象とした給与体系の見直し。
・施設基準の届出準備:継続的して賃上げに係る取り組みを実施したとは何を示すのかの確認
・スタッフへの周知:国を挙げた賃上げの仕組みを伝え、モチベーションアップに繋げる。
「ベースアップ評価料」は、算定の計算や実績報告など事務的な負担も伴いますが、活用しない手はありません。優秀な人材を確保し、地域医療を維持するためにも、早めのシミュレーションをお勧めいたします。
「自院ではどのくらい増収が見込めるのか?」「医療事務の給与はどう設定すべきか?」など、ご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。


