「大腸カメラ 見落とし」で検索する患者を狙え!ADR(腺腫発見率)マーケティングの全貌

2026年02月25日 (水)

科目:
内視鏡
コラムテーマ:
院内マーケティング

皆様、こんにちは。船井総合研究所の石川です。 

2026年診療報酬改定を前に、多くの院長先生が「集患」に悩まれています。 「Web広告を出しても反応が薄い」「競合が増えて新患が減った」 そう感じているなら、それは貴院のメッセージが患者様の「真の不安(インサイト)」とズレ始めているからかもしれません。 

今、内視鏡検査を検討している患者様が、Googleの検索窓にどんな言葉を打ち込んでいるかご存知でしょうか? かつて主流だった「大腸カメラ 痛くない」「苦しくない」に加え、近年急増しているのが「大腸カメラ 見落とし」「ポリープ 見逃し」というキーワードです。 

本記事では、患者様が抱える「見落としへの恐怖」を解消し、広告費をかけずに信頼で選ばれるための「ADR(腺腫発見率)マーケティング」について解説します。 

1. 患者心理の変化:「楽な検査」から「確実な検査」へ 

なぜ、「見落とし」を気にする患者様が増えているのでしょうか。 背景には、インターネットやSNSによる情報収集の一般化があります。「せっかく検査を受けたのに、進行がんが見つかった」といったネガティブな体験談を目にし、患者様は賢くなっています。 

「鎮静剤で寝ている間に終わる」というのは、もはや当たり前のサービス(コモディティ)です。 患者様にとって、検査は目的ではなく手段です。真の目的は「がんを見つけて安心すること」。 だからこそ、「楽なのは分かった。で、先生は本当に病気を見つけられる腕があるの?」という、より本質的な問いを投げかけているのです。 

この問いに対し、「丁寧に見ます」「経験豊富です」といった定性的な言葉だけでは、もはや説得力を持ちません。 そこで必要になるのが、客観的な数値指標である「ADR(腺腫発見率)」です。 

2. ADR(腺腫発見率)とは何か?なぜ最強の集患ツールなのか 

ADR(Adenoma Detection Rate)とは、大腸内視鏡検査を受けた患者様のうち、腺腫(前がん病変)が見つかった割合を示す指標です。 欧米では、内視鏡医の質を評価する最も重要な指標として定着しており、「ADRが1%上がると、大腸がんのリスクが3%下がる」というエビデンスも存在します。 

しかし、日本でこのADRを公表しているクリニックはまだごく少数です。 ここに、大きなチャンスがあります。 

【ADR公開のメリット】 

  1. 圧倒的な差別化: 他院が「苦しくない」と言っている中で、「当院のADRは〇〇%です」と数字を出すだけで、専門性と透明性が際立ちます。 
  2. SEO効果: 「見落とし」「精度」などを検索する感度の高い患者層(=自費ドックなどにも関心が高い層)にダイレクトにリーチできます。 
  3. 信頼の獲得: 「自分の腕を数値でさらけ出す」という姿勢そのものが、患者様に強烈な信頼感を与えます。 

3. 「見落とし不安」を解消するSEOコンテンツの作り方

では、具体的にどのようにADRを活用すればよいのでしょうか。 単に数値を載せるだけでなく、患者様の不安に寄り添う「コンテンツ(記事)」として発信することが重要です。 

【記事構成の例】 

  • ・タイトル: 「大腸カメラの見落としが不安な方へ。当院がこだわる『腺腫発見率(ADR)』とは」 
  • ・導入: 「検査を受けたのにがんになった」という不安に共感する。 
  • ・本論①(教育): 内視鏡検査にはどうしても死角があり、医師の技術によって発見率に差が出る事実(ADRの概念)を解説する。 
  • ・本論②(実績): 自院のADR実績(例:50%以上)をグラフで提示し、欧米の基準値(男性30%、女性20%)を大きく上回っていることを示す。 
  • ・本論③(工夫): なぜ高いADRを出せるのか?(AI内視鏡の活用、十分な観察時間の確保、コールドポリペクトミーの積極実施など)を説明する。 
  • ・結論: 「見逃さない検査」を受けたいなら当院へ。 

このような記事を作成し、HPに掲載することで、「大腸カメラ 見落とし」などの検索キーワードで上位表示を狙います。 広告費を払って無理やり表示させるのではなく、患者様が求めている情報を提供することで自然に選ばれる。これが2026年以降の正しい集患のあり方です。 

4. 診療改定を見据えた「質の証明」 

今後の診療報酬改定では、医療の質やアウトカム(結果)に対する評価がさらに進むと考えられます。 今はまだ「任意の公開」ですが、将来的にはADRのような質的指標が、施設基準や加算の要件に関わってくる可能性もゼロではありません。 

今から院内でADRを計測・管理し、それを外部に発信する体制を作っておくことは、集患だけでなく、将来的な経営リスクへの備えにもなります。  

まとめ 

「うちは検査数が多いから大丈夫」と慢心せず、「検査の中身(質)」で勝負する覚悟を決めてください。 ADRマーケティングは、貴院を「地域で一番信頼されるクリニック」へと押し上げる最強の武器となるはずです。 

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この記事を書いたコンサルタント

石川 聖

プロフィール詳細

大学卒業後、製薬企業で18年間勤務し、MRとして幅広い診療科を担当。その後は一般用薬品のマーケティングや社会貢献プロジェクトを通じ、組織マネジメント力を磨いた。
勤務中にMBA(経営学修士)を修了し、経営戦略や財務、組織マネジメントを体系的に習得。現在は内視鏡領域に従事し、各医院の状況に合わせたマーケティング戦略の立案、診療フローの効率化、採用・定着支援など幅広く経営をサポート。
過去の事例をそのまま当てはめるのではなく、課題を丁寧に見極め、施策内容や順序まで精緻に設計し、確実に成果に結びつけることを重視している。

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