8年で25%減少!?自賠責保険の時流と今後の対応方法

2024年08月23日 (金)

科目:
整形外科
コラムテーマ:
経営計画/経営管理 業界動向 診療効率化

いつもめでぃまがをお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の野中です。

今回は自賠責保険に関しての時流と対応方法についてお伝えさせていただきます。

自賠責保険の売上が下がってきていることは一般的?

損害保険料率算出機構のデータによると、2015年のデータでは診療所で自賠責保険を受けている総件数は約117万件であり、市場規模としては2853億でした。
一方、2023年のデータでは84万件へと減少し、2119億へと減少してきております。

ただし、8年前と比較すると診療期間や診療単価などは殆ど変化が無く、交通事故の件数が減っているが故に市場規模が減少してきていると言えます。

この8年で全国の市場規模が25%も下がっているという結果に驚かれる方も多いとは思いますが、一方でこの数年の売上減少に関しての原因が分かってご納得される方も多いかと思います。

市場が小さくなっている中で売上減少は仕方がないことなのか?

市場規模が25%減っているということは、平均を考えると全てのクリニックで25%の減少が見られるということを意味しますが、実際の診療所の売り上げを個別にみると異なります。

実際には、地域一番クリニックでは自賠責保険の件数が非常に増えてくる一方で、地域一番クリニック以外では自賠責保険の件数が急速に減少するという一極集中が起きております。

実際のところ地域一番クリニックでは自賠責保険の患者様が増えてきており、対応に追われて非常に大変だという状況に陥ってます。

しかし、地域一番クリニックでは患者対応の期待値が非常に上がってくることが課題感として挙がってくることが多く、自賠責保険の患者様が受付にてご意見をいただく機会も比例して増えてくるということで悩まれている経営者様も多くいらっしゃいます。

二極化の時代のとるべき対応とは

地域一番のクリニックでは自賠責保険の患者数が非常に増えてきて大変さが増し、地域一番ではないクリニックでは自賠責保険の患者数が減少しているため、大きく分けて二つのパターンでの対応をご提案させていただきます。

地域一番を目指すクリニックにおいては、まずは保険診療の強化をお勧めしております。
新規の患者様へのアプローチをするためのホームページ対策や、患者数増加への対応をするための診療効率化、治療効果を上げていくためのリハビリ強化などを行い、まずは地域一番クリニックを目指していただければと存じます。

次いで、地域一番クリニックでの対応に関しては、大変さの解消を目指していただけたらと考えております。
ズバリポイントは「早期介入」です。

理由としては、そもそも不慮の交通事故被害者は、交通事故に遭われてから非常に辛い思いをされていたりします。その日の当日の予定は全てキャンセルになり、車も損傷し、警察や加害者との対応に終われ非常に辛い思いをされています。

その上で、保険会社より慰謝料等の請求の為に医師による書類が必要となるので整形外科へ受診をしろと言われ整形外科へ向かうと「事故との関連性が認められないので書類は書けません」と言われることもあります。

そのような流れで整形外科への受診に至る例は少なくありません。そのため、受付にて「保険会社からは書類がもらえると聞いた」と粘られることも多く、結果としてクリニック側からは非常に大変な印象を持つことが多いです。

一方で、早期介入が出来ているクリニックでは、自賠責保険の正確な知識などを早期介入してお伝えすることで、患者様への不利益を減らすことで、患者数が増えていくけれども大変さはそこまで増えないという対策をとっていらっしゃいます。

正しい知識と、早期介入が出来れば今の大変さを解消してより多くの患者様にご満足いただける形が目指せるかと思います。

交通事故診療の”大変さ”を解消するノウハウを大公開!


本セミナーは交通事故診療に焦点を当てたセミナーです!

”実際に成果が出ている早期介入の仕組みづくり”、
”満足度を高めるための交通事故診療の受け入れ体制”、
”スタッフを巻き込みながら交通事故診療を強化していく秘訣”
など、すぐに活用できる内容が盛りだくさんです。

今回は、オンラインでの開催になるため、
自宅からでもセミナーをご受講いただくことができます。

下記に当てはまる先生方はぜひご参加ください!

☑ 患者さんの訴えや保険会社からの治療費の打ち切りに挟まれ、対応に困っている方
☑特有の症状や制度の相談などが大変なのにも関わらず、スタッフからの協力が得られにくく困っている方
☑交通事故に遭ってから1ヵ月以上経過して書類だけ書いてほしいという方が増え、その対応に困っている方
☑交通事故患者が増えても大変さが増すことが無く、無理なく成長している成功事例を知りたい方
☑地域に根差した整形外科クリニックにおける交通事故患者の最新の対応方法を知りたい方

<開催日時>
9/14(土)15:00-17:30 オンライン開催
9/15(日)10:00-12:30 オンライン開催
9/15(日)14:00-16:30 オンライン開催
9/21(土)15:00-17:30 オンライン開催

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この記事を書いたコンサルタント

野中 達裕

早稲田大学を卒業。船井総合研究所に入社。看護師、理学療法士、放射線技師、医療事務などの専門職採用に注力し、小規模から大規模の法人の採用まで規模に合わせた幅広く実績を持つ。また、現場での勤務経験を活かし、医療現場の生産性向上のための診療効率化に対する提案に定評がある。

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