患者数減少の中で売上が伸びているクリニックとは?

2024年09月10日 (火)

科目:
整形外科
コラムテーマ:
経営計画/経営管理 業界動向

いつもめでぃまがをお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の野中です。

今回は、患者数が減ってきているにも関わらず
堅実に売上を上げているクリニック様の事例を交えて
売上が伸びるクリニックは「どのように考えているのか」を詳しくお伝えいたします。

患者数は将来的には減少する!?

船井総研のライフサイクル理論によると
すべての業種業界において4つの時期を経るといわれております。

1つ目は導入期で、モノ好きな方などが限定的に知っている状態です。
2つ目は成長期で、一般的な人が欲しいと感じる状態です。
3つ目は成熟期で、欲しいと思う人よりも多く商品を作っている状態です。
4つ目は安定期で、数ブランドのみが残っている状態です。

2024年現在、整形外科は成長期ではございますが、地域では既に成熟期に入っているところもございます。

成熟期に入ると起こる変化としては、何かしらで1位のクリニックは選ばれ続け、1位の分野をもっていないクリニックでは患者数が激減します。
そのため、「何かしらで1位」を取ることが経営上大事になってきます。

そして、成熟期から安定期に移行すると、新規の患者様の集患コストは数倍に膨れ上がります。つまり、新しく患者数を確保していきたいと思うと、広告宣伝費を高くすることが必要になってくると言えます。

船井総研では、ライフサイクルの進み具合的に、広告宣伝費は売上の3~5%かけるようにご提案をさせていただくこともございます。また、成熟期に入っている際には、売上の10%までかけましょうとお伝えすることもございます。

一方で、成熟期にも関わらず広告宣伝費を上げずに、患者数を増やすことなく売上を上げているクリニックもございます。

そのようなクリニックの特徴としては、「LTV」を考えるという発想を持っています。

LTV発想のクリニック経営とは?

LTVとは、Life Time Valueの略であり、一般には「顧客生涯価値」と訳され、一生涯でどれだけのお支払いをいただけるのかという考えになります。

つまり、いままでのクリニックの経営の数式としては、レセプト単価が上がりすぎると個別指導等に引っかかることもあり

売上=レセプト枚数×レセプト単価

という計算式でした。
そのため、「レセプト枚数を上げていきましょう」という経営をされているクリニックがほとんどでした。

しかしながら、LTV発想のクリニックとは

売上=新規患者数×LTV

という計算式で考えます。
そのため、「新規患者数を減らさないようにしつつ、LTVを上げていきましょう」という経営をされているクリニックと言えます。

LTVを上げていくために、船井総研よりご提案をさせていただく3つのステップがございます。

ステップ1は、「離脱をゼロにして治療に必要な回数通っていただく」です。

そもそもLTVとは、生涯にかかる価値ですので、初回で離脱をされてしまうようでは、その後の通院などによって得られた価値を機会損失してしまいます。そして、離脱を減らしつつ、通っていただいている方には、治療効果最大化のためにどのくらいの期間どれだけ通っていただくのかを明確に伝えます。

ステップ2は、「自費治療を含めたカスタマージャーニーを作る」です。

例えば、膝の疾患が多いクリニックでは、どうしても痛みを取りたい方に再生医療をご提案したり、体重を減らすべく栄養指導を実施したり、150日超えの方のための自費リハビリを提供したりと、「患者様が良くなっていくためにクリニックとして提供できること」を患者様視点でまとめるなどをしていただきます。

ステップ3は、「信者客を増やして紹介件数を増やす」です。

船井総研では、顧客を4分類して考えております。
それぞれ、一見客・知人客・友人客・信者客です。

具体的には
一見客は、初めてご来院された患者様です。
知人客は、お互いの名前を知っている間柄の患者様です。
友人客は、お互いのプライベートまである程度分かる患者様です。
信者客は、多少無理なお願いでも笑顔で対応してくれる患者様です。

それぞれの分類はレベルアップを目指していき、最終的に信者客の比率を上げていくことで、紹介件数が増えて「広告をかけずにクリニックへのロイヤリティーが高い患者様」が多く訪れることになります。

具体的な対策としては
一見客には、とにかく3回来ていただくように誘導します。
知人客を目指すためには、クリニックが提供している価値を伝えます。
友人客を目指すためには、クリニック・法人・個人の自己開示を行います。
信者客を目指すためには、相手に対して特別感を演出します。

これらは順番が大事であり、それぞれのランクアップを進めていくことで、信者客の比率が上がります。

信者客がクリニックの外で「〇〇クリニック良いよ!」とプレゼンをしてくださることで、インターネットで検索する前の「人に相談」の時点でクリニックを選んでいただけることで、広告を使うこともなくクリニックへのロイヤリティーが高い状態で患者様が増えることになります。

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この記事を書いたコンサルタント

野中 達裕

プロフィール詳細

早稲田大学を卒業。船井総合研究所に入社。看護師、理学療法士、放射線技師、医療事務などの専門職採用に注力し、小規模から大規模の法人の採用まで規模に合わせた幅広く実績を持つ。また、現場での勤務経験を活かし、医療現場の生産性向上のための診療効率化に対する提案に定評がある。

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