クリニックでの新規事業をどのように選択するか?
いつもめでぃまが!をお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の先森仁です。
私自身は、整形外科のクリニックさんと担当しておりますが
「次は、どんなことをしていったらいいですかね?」
「保険に頼れないから、自費やった方が良いですかね?」
というご相談を、ちらほらお受けしています。
医療という業態では、その専門性と保険サービスが故に、業績が上がり成長をしても、なかなか次のビジョンが描きづらい業態でございます。診療科目の特性はございますが、多くのクリニックさんが、事業展開や保険診療からの脱却などに興味が出始めている傾向でございます。
そこで、今回は、「クリニックで、今後どのように事業を広げていくか?」というテーマでお話をさせて頂きます。
それでは、新規事業を選択していく中で、先生方はどのような事業をイメージされますでしょうか?
目新しいこと、自分たちがやりたい“だけ”のことの場合、セールス志向が強くなりがちなため、まずは、地域に求められていることをしっかり見極めて、マーケティング志向で新規事業の内容を選択していく必要があります。
また、本業である医療(保険にせよ、美容医療のような自費にせよ)のマーケティング・マネジメントの基礎があまりに固まっていないにも関わらず、事業展開を推し進めていくと、経営資源が分散するだけで中途半端になってしまいます。本業において、
・リーダーが育っていない(院長以外でまとめる人がいない)
・ロイヤリティの高い、クリニックのファンが少ない(レセや再来初診がそもそも少ない)
・業務内容にムリ・ムダ・ムラがある(仕組み化できていない)
というような状態だと、まずは本業をある程度伸ばしていく必要があるかもしれません。
とはいえ、クリニックの場合は、規模・資金力ともに大きくないため、
「いつまで経っても、新規事業は実現しないのか?」
というと、必ずしもそうとは限りません。
今回のクリニック視察ツアーで訪れる、大阪市のオルソグループ様の場合、
「健康管理を通じて笑顔と元気を提供する」(※簡略化しております)
という理念のもとで、“睡眠”という領域に着目され、睡眠サロンや睡眠を扱った診療を行うようになっております。
事業展開規模として、スタートが大々的だったわけではないですが、スモールスタートでも、地域の健康のために求められている事業として成立した事例でございます。その他にも、多くの事業をオルソグループ様ではスタートさせております。
本日は、「クリニックでの新規事業をどのように選択するか?」というテーマでお話させて頂きました。
次回のメールマガジンもお楽しみに!
多事業展開クリニック現地視察ツアー
今回の視察ツアーでは、大阪府大阪市で医療・介護の枠を超えた事業展開を行っているオルソグループを訪問いたします。
医療・介護・トレーニングジム事業を展開する天下茶屋エリアと、クリニック・睡眠サロン・ピラティススタジオを展開する本町エリアの2カ所の視察をいたします。
また視察先講座では、オルソグループ代表の院長・理事 鞆 浩康 氏より、事業展開決断のきっかけ、苦労と成長の軌跡、今後のビジョンについてご講演頂きます。
会場の受入可能人数の関係にて、定員を60名とさせていただきます。
ご希望の方はお早めにお申込みいただきますよう、よろしくお願いいたします。
この記事を書いたコンサルタント
先森 仁
前職では、理学療法士として疾患・医療介護問わず幅広い臨床経験、修士課程でのフィールドワーク・研究活動経験を活かし、“現場の課題をしっかり把握・分析し、早期に業績・利用者満足度の向上をします。
特に、整形外科クリニックを中心に、リハビリテーション科の稼働率アップ、教育体制の構築、運動療法の充実および通所リハビリの立ち上げ→稼働率アップを行ってまいります。