クリニックにおける人的資本経営とは？

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船井総合研究所の久保田でございます。

今回は、近年注目されている経営の考え方である『人的資本経営』についてクリニック経営にどう関わるのかを掘り下げてお話ししたいと思います。

人的資本経営とは？

「人的資本経営」とは、簡単に言うと、人材を「コスト」として捉えるのではなく、「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、企業価値や生産性を高めていこうという考え方です。

従来の「人件費」という概念を超え、従業員のスキル、知識、経験、エンゲージメントなどを投資の対象とし、長期的な視点で組織全体の成長を促すことを目指します。

大企業を中心に導入が進んでいますが、これはクリニック経営においても非常に重要な視点です。

なぜなら、クリニックの最も重要な財産は、医師の医療技術と、それを支えるスタッフ一人ひとりの力だからです。

クリニックの人的資本経営は「スタッフのスキルアップ」が鍵

クリニックにおける人的資本経営を実践する上で、特に重要になるのが「スタッフのスキルアップ」です。
スタッフ一人ひとりの能力が向上することは、
・提供できる医療サービスの質の向上
・業務効率の改善
・患者さんの満足度アップ
・そして、クリニックの収益向上
と繋がっていきます。

スタッフのスキルアップと聞くと、「マニュアルを整備して、研修を充実させなければ」とお考えになる先生もいらっしゃるでしょう。

もちろん教育体制は非常に重要ですが、その前にまず取り組んでいただきたいことがあります。

それは、「職種ごとに、自院が求めるスキルを明確に設定すること」です。

たとえば、
・看護師には、専門的な医療処置や患者さんへの的確な説明、緊急時の対応能力などが求められます。
・医療事務には、正確な会計処理、レセプト業務、患者さんへの丁寧な電話応対や窓口対応などが求められます。

このように、職種によって求められる業務内容やスキルは大きく異なります。

特に、看護師や臨床検査技師などの有資格者には、その資格を最大限に活かせる専門性の高い業務を積極的に任せることが重要です。

資格を持つスタッフが、専門外の業務に時間を取られてしまうのは、クリニックにとっても、スタッフにとっても機会損失です。

専門業務に集中できる環境を整えることで、スタッフのモチベーション向上にもつながります。

職種ごとに求めるスキルが明確になったら、次は「スキルアップ目標」を設定しましょう。

求めるスキルを段階的に設定したうえで、スキルを習得いただけるように、入職後のマニュアルを活用した育成や、院内での教育体制を整えていきます。

人的資本経営で成功するクリニックに学ぶ！経営セミナー開催！

スタッフのスキルが上がることで、クリニック全体でできることが増え、提供できる医療の幅も広がります。

今回のメルマガでご紹介した「人的資本経営」を実際に実践し、スタッフのスキルアップと育成によってクリニックを大きく成長させている先生方がいらっしゃいます。

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