【内視鏡クリニック向け】令和6年度診療報酬改定の解説と対策

2024年03月22日 (金)

科目:
内視鏡
【内視鏡クリニック向け】 令和6年度診療報酬改定の 解説と対策

 
 

今回のコラムでは、内視鏡クリニックに関係のある診療報酬改定を6項目取り上げ、ご紹介いたします!

正確な内容については、厚生労働省の資料をご確認いただけますと幸いです。

出典:厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html

【令和6年度 診療報酬改定の概要】

今回の改定では、4つの観点に分類することができます。
①物価高騰・賃金上昇、経営の状況、人材確保の必要性、患者負担・保険料負担の影響を踏まえた対応
→医療従事者の賃上げ

②全世代型社会保障の実現や、医療・介護・障害福祉サービスの連携強化、新興感染症等への対応など医療を取り巻く課題への対応
→かかりつけ医の強化

③医療DXやイノベーションの推進等による質の高い医療の実現
→DX化

④社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和
→適正化

特に内視鏡クリニックにインパクトがある項目のご紹介

①医療従事者の賃上げ
◎初診料、再診料
初診が291点、再診料が75点へと変更となります。また上記に加え、外来・在宅ベースアップ評価料Ⅰ、Ⅱを算定することで、さらに加算を取ることができます。


外来・在宅ベースアップ評価料Ⅱは下記の【A】の計算式により算定可能な点数を算出可能となります。


外来・在宅ベースアップ評価料Ⅱ1:0以上の場合
外来・在宅ベースアップ評価料Ⅱ2:1.5以上の場合
外来・在宅ベースアップ評価料Ⅱ8:7.5以上の場合

②かかりつけ医の強化
◎特定疾患療養管理料、生活習慣病管理料Ⅰ、生活習慣病管理料Ⅱ
★特定疾患療養管理料の対象疾患から脂質異常症、高血圧、糖尿病が外れました。
★生活習慣病管理料が「生活習慣病管理料Ⅰ」「生活習慣病管理料Ⅱ」に分かれました。

今まで脂質異常症、高血圧、糖尿病を特定疾患療養管理料で算定していた患者様に関しては、下記3パターンの方法で対応できると考えております。
▼主病名を変更し特定疾患療養管理料で算定
▼生活習慣病管理料Ⅰで算定
▼生活習慣病管理料Ⅱで算定

糖尿病を主病名としてお持ちの患者様が再診で来院された場合における上記3パターンのシミュレーションを添付いたします。
各医院様で算定項目や検査点数は異なるかと存じますが、一例としてご確認をいただけますと幸いです。


※検査分(概算)の内訳例
・生化学的検査(Ⅰ)
・血糖(グルコース)
・HbA1c(NGSP)
・尿蛋白     
・尿糖      
など

上記表から令和6年5月までの算定方法では減点となることが示唆されています。
シミュレーションは一例ではございますため、各医院様における詳細はご自身でご確認を頂けますと幸いです。

③DX化
◎ 医療DX推進体制整備加算
医療DX推進体制整備加算を算定することで、初診時に8点が加算されます。
医療DX推進体制整備加算における経過措置は、下記の図をご覧ください。


④適正化
◎短期滞在手術等基本料1
内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術を行うことで1359点の算定が可能となります。
◎SARS-CoV-2抗原検出(定性)
新型コロナウイルスの検査を行うことで150点の算定が可能となります。
◎SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)・インフルエンザ抗原同時検出(定性)
新型コロナウイルスとインフルエンザを同時に検査することで420点算定が可能となります。
◎血液化学検査
血液化学検査を行うことで、103点の加算が可能となります。

【まとめ】

本コラムにて記載をさせて頂いた令和6年度の診療報酬改定の項目はごく一部の内容でございます。
さらに、各医院様にあった診療報酬改定後の医院戦略や診療報酬改定の詳細を知りたい先生方に向けて
無料経営相談にてお話しいたします!ご利用ください。

 
 

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この記事を書いたコンサルタント

津田真里亜

プロフィール詳細

大学卒業後、新卒で船井総合研究所に入社。
大学では開発経済学を専門とし、途上国で暮らされている方々のことを学ぶ中で、地域社会における医療の役割の重要性を知り、医療を通じた社会貢献をしたい想いを持つ。
医療コンサルティングを通して一人でも多くの患者様へ医療を届けるために、心療内科を中心に、内視鏡内科・歯科・耳鼻科・整形外科と幅広い領域のコンサルティングを行っている。また経営者に寄り添うことを大切にし、長期的な目線で経営コンサルティングを行うことを心がけている。

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