整形外科クリニックにおける運動器リハビリテーションの重要性

2018年09月25日 (火)

科目:
整形外科
コラムテーマ:
経営計画/経営管理

こんにちは。

今回のメルマガでは、
「運動器リハビリテーションの重要性」
と題してお送りさせていただきます。

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■今回の内容
1.運動器リハの普及
2.運動器リハの“質”
3.客商売、としての運動器リハ
4.注力すべきは接遇力
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1.運動器リハの普及
整形外科診療所で運動器リハを提供する医院はここ5年で急激に増えてきています。
施設基準で、運動器リハⅠは15%、運動器リハⅠ・Ⅱ・Ⅲ全てを合わせると、約60%の診療所が運動器リハを提供しています。
また、最近の傾向として、患者様にも「運動器リハ」や「理学療法士」といったものへの認知が進んできており、医院選びの基準として「リハビリがあるかどうか」ということがメジャーになると共に、「あそこのリハビリは良い、悪い」という比べられ方をするようになっていくと考えられます。

ただ「理学療法士がいる」「運動器リハをやっている」ということから、「あそこのリハビリは良くなる」という、治療の質、の部分にまで目を配っていくことが求められてきます。

2.運動器リハの“質”
運動器リハの“質”をどう捉えるべきか。
そこには2つの側面があります。
一つは「治療技術」。もう一つは「接遇力」(カウンセリング力・ムンテラ力、患者様説得力、患者様モチベート力とも言えるかもしれません)。

理学療法士の方々は頻繁に勉強会に行かれることが多いです。これは大半が治療技術や医療知識のレベルアップを求めて行きます。
ただ、「よく勉強している人」が「治療結果が良い」や「患者様からの信頼が高い」とイコールにはならない、ということが、リハビリテーションの難しいところです。(医師の診察、受付の対応、なども同様かもしれません。)

患者様からの評判、信頼を高める、という目的からすると、治療技術が高い・知識が豊富、だけでは片手落ちで、もう一つ「どのように患者様に伝えるのか」という接遇力(カウンセリング力・ムンテラ力)の両方が揃っていなければいけません。
(往々にして、研究者肌・職人肌の理学療法士が、スキルは高いのに評判が悪い、ということがありますが、この「伝え方」が抜け落ちている場合が大半です。)

3.客商売、としての運動器リハ
表現が医療機関に相応しいかどうかは難しいですが、運動器リハを提供するセラピスト(理学療法士・作業療法士・柔道整復師など)の“質”の高さを考える時に、「客商売」「接客サービス」という認識を持っているかどうか、は非常に重要です。

自分がやりたい治療をする、のではなく、顧客が求めるものを提供する。
という視点があるかどうか。

難しいのは、医療はマッサージとは違い、「治すこと」「改善すること」が目的になくてはいけない。そのため、放っておくと患者様が求めてしまう「“気持ちいい”マッサージ」ではなく、「改善する」「予防する」ための運動療法、など患者様にとって「必要な治療を提案する」という姿勢が必要です。この辺りが、医療職がプロフェッショナルサービスである所以でもあります。

「欲しいものを提供する」だけでなく、時には、「欲しいと思っていないもので、その人に必要なものを提案する」姿勢です。言われたことを何でもやる御用聞き、ではなく、治療を提供する、というスタンスが、どこまで院内で浸透しているか、ということが大事になります。

4.注力すべきは接遇力
セラピストが増えていくに従い、スタッフ教育に悩まれる医院が多いと思います。
そういった場合、教育体制の一環として外部の勉強会への補助をされることも多いです。
これは非常に重要なことです。ただ、外部の勉強会で学べるものはあくまでスキルや知識がメインです。
院内で教育をしていく中で注力すべきは、3でお話ししたような「接遇力」(カウンセリング力・ムンテラ力、患者様説得力、患者様モチベート力)です。これは他の勉強会ではなかなか教えられないものですし、こういった「目に見えない、形に見えない」ものにこそ、医院ごとに特徴があり、また“質の差”に繋がります。我々がお手伝いする医院では、こういった話を現場の理学療法士の方々・院長を交えて、ディスカッションすることが大半です。言葉には出さないまでも、志高いセラピストの方は、こういった話に対して非常に理解を持ってくれます。また、新卒のセラピストに対して、こういった話を第三者として、お伝えすることも多いです。一度では理解できないので、繰り返し、繰り返し、伝え続ける必要があること、でもあります。

こういう部分にまで目を配ることができるセラピストが何人いるか、ということが、その医院の“リハビリの質”なのかもしれません。

どうしても、目に見えて分かりやすい「スキル」や「知識」を求めがちですが、そういった分かりやすいものは、逆に言うと誰でも得やすいものです。医院のリハビリの質を上げていく、運動器リハを強化していく上で、ぜひ、こういったポイントもお考え頂けると嬉しく思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は「運動器リハビリテーションの重要性」についてお伝えしました。
ご不明な点がありましたら、お気軽に弊社までご相談くださいませ。

最後に、ここまでお読みいただきました方に、経営に役立つ無料マニュアル・レポートをプレゼントいたします。

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