【在宅分野】2026年度診療報酬改定「短冊」から読み解く在宅医療クリニック・訪問資料経営の次の一手

2026年02月17日 (火)

科目:
在宅・介護
コラムテーマ:
診療報酬改定 在宅医療

質が問われる時代へ

2026年度診療報酬改定の具体的な方向性を示す個別改定項目、いわゆる「短冊」が公開され、医療業界、特に病院やクリニックの経営者の皆様は、その内容に大きな関心を寄せていることでしょう。今回の改定は、単なる点数の見直しに留まらず、医療提供体制の「質」そのものを問い直す、経営の根幹に関わる重要なメッセージが込められています。 

本コラムでは、コンサルタントが今回の診療報酬改定が在宅医療クリニックに与える影響を解説し、経営者が今、何をすべきかを提言します。 

「体制」そのものが評価される時代へ 

今回の2026年度診療報酬改定の「短冊」が示した方向性は、一言で言えば、「医療の質」が経営の根幹をなす時代への本格的な移行が示されたと捉えるべきでしょう。 

これまでも「質」の評価は重視されてきましたが、今回の改定案は、専門性の高いスタッフの配置や24時間対応の自家体制など、医療機関の「体制」そのものを直接的に評価する色合いを一層強めています。これは、付け焼き刃の対策では対応できない、構造的な変革を促すものです。 

特に在宅医療分野においては、外部委託に依存した体制から、自院で責任を持って完結できる体制へのシフトが明確に評価される傾向にあります。経営者の皆様は、「自院が提供できる医療の価値とは何か」を改めて定義し、その価値を提供するための最適な体制を再構築するという、経営の根幹に関わる意思決定を迫られています。 

「連携」から「共創」へ深化する多職種連携 

多職種連携の推進も、今回の改定の大きな柱です。注目すべきは、単に連携すること自体が目的化されているのではなく、医師と薬剤師の同時訪問や管理栄養士による退院後指導など、連携によって新たな価値を「共創」することが評価されている点です。 

これは、地域の他の医療機関や介護事業者、薬局などを単なる「連携先」ではなく、共に地域医療を支える「パートナー」として捉え直す必要性を示唆しています。自院の強みを活かしつつ、どのパートナーと組むことで、患者様に対して最も高い付加価値を提供できるのか。その戦略的な視点が、今後の経営を大きく左右することになるでしょう。 

経営者が今、直面すべき「課題」と掴むべき「機会」 

算定要件の厳格化や事業継続計画(BCP)策定の義務化は、短期的には「課題」や「コスト増」と映るかもしれません。しかし、これは国が求める医療水準の「最低ライン」が引き上げられたことを意味します。この変化を、自院の医療の質と経営体制を見直す絶好の「機会」と捉えることが重要です。 

例えば、専門性を磨き、緩和ケアや重症者対応といった特定の領域で地域一番の存在となることができれば、今回の改定は大きな追い風となります。また、訪問栄養食事指導の新設などは、新たな収益源であると同時に患者満足度を向上させ、他院との差別化を図るための強力な武器にもなり得ます。 

今回の改定は、変化に対応できる医療機関とそうでない医療機関の差を、これまで以上に明確にするものです。経営者の皆様には、この変化の本質を正確に読み解き、自院の未来を切り拓くための、迅速かつ的確な一手(戦略)を打つことが、今まさに求められています。 

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松谷直樹

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