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眼科クリニックの経営コンサルティングをしている野田です。

当コラムは、眼科クリニック・眼科診療所の経営課題について、コンサルティングの医療現場で実際に起きていることをもとに、解決方法になるヒントをお伝えしています。

なぜ増える診療時間変更

 今回は、タイトルの通り、眼科クリニックの診療時間変更についてお話します。

 実は、今年2025年に入り、診療時間変更を検討するクリニックが増加しています。
 診療時間変更といっても様々ありますが、その中で最も多いと感じているのは、「診療終了時間の前倒し」です。

 前倒しとは、午後診療終了時間を早める、午後の受付終了時間を早めるというものです。
 厳密にいえば、診察終了時間と受付終了時間を同じにしているクリニックと、15分~30分程度分けているクリニックとありますので、診療時間と受付時間はそれぞれ異なる場合もあります。

 先生方がこの決断に至る背景にはいくつか要素がありますが、傾向として大別すると2つあります。
  ①患者さんの遅い時間の来院が以前より減ってきた
  ②スタッフ採用や既存スタッフ勤務時間を考慮して

 ①については、三大都市圏などの混雑率などにもその傾向は出ています。
 来院が診察終了間際になる場合には、仕事終わりにかけ込まなくては間に合わないという場合もあれば、子供の学校終わりに連れてくると自然と遅くなりがちといったこともあると思います。
 首都圏で感じているのは、みなさんの働く時間と場所の分散がコロナ禍前後で少し変わったということです。
 先ほどお伝えした、三大都市圏の都市鉄道の混雑率調査では、
  2019年度:東京圏の平均混雑率163%
  2020年度:東京圏の平均混雑率107%
  2024年度:東京圏の平均混雑率139%
 となっています。直近では少しづつ戻ってきましたが、コロナ前にはまだまだ追いつかず、恐らく今後も戻ることはなさそうです。
 これは東京圏での傾向ですが、地方圏でも多少このような傾向が見れらることで、診察終了に駆け込む患者さんが減ったこと、遅い時間に来院する方が減ったことなどに影響している可能性があります。
 
 ②については、こちらは反対に当院で働く方の傾向ですが、早く帰りたい、配偶者の仕事の都合、子供のお迎えなどもあり、遅くまで働きづらいといったところから出てきています。
 採用難の昨今ですが、求職者の視点で、17時終わりのクリニックと19時まで診療をしているクリニックという観点で見ると前者が魅力に感じる方も多いようです。

 先生方の開業時の想いで、もう少し診てあげたいけど・・という先生もいらっしゃると思いますが、スタッフさんがいなくては診療がまわらないことも多いため、前述したような以前とは異なる時代背景で診療時間変更の検討に繋がっています。

 全国的にそのようなクリニックが増えてきていることから、エリア問わず共通の課題と言えます。
 私どもでは、実際の診療時間変更には、いくつかのシュミレーションと対策を実施して、それでも患者数が減らない仕組みとスタッフ満足に繋がる仕組みを考えて実施しています。

 今夏の猛暑やスタッフ採用難で、思うところもある先生方もいらっしゃったと思いますので、変化に対応すべく診療時間変更に限らず、患者さんスタッフ、先生三方よしになるよう前向きに考えていただければと思います。

【無料招待】
クリニック経営研究会




【開催概要】
日程:2025年9月7日 (日)
時間:11:00~16:30
場所:船井総研 東京本社
アクセス:東京駅八重洲南口徒歩1分(東京ミッドタウン八重洲35階)

どんなお悩みや課題をお持ちでも、クリニック経営を学びたい、しっかりクリニック経営をしていきたい、とお考えの先生方は一度参加してみてください。新しい世界が広がると思います。

この記事を書いたコンサルタント

野田 陽一郎

プロフィール詳細

安定した医院経営のお手伝いをしております。
医院の状況、院長の想いに合わせたアドバイス・現場での実践を得意としております。
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