間違った教育をしていませんか?数値意識を持つリハビリ室を育成する方法をご紹介!

2024年10月09日 (水)

コラムテーマ:
スタッフマネジメント 教育

いつもめでぃまがをお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の伊佐です。

最近、運動器リハビリテーションを算定する整形外科クリニックが増えておりますが、
その具体的な動向についてご存知でしょうか。

厚生労働省のデータによりますと、
運動器リハビリを有する診療所数は直近10年で約1.3倍になっており、
特に運動器リハビリⅠを算定する診療所数は10年で約2.5倍に増えております。

▼運動器リハビリⅠを算定する診療所数
2014年:804件
2023年:2,064件

運動器リハビリの市場性は増えており、
地域住民や患者のニーズに応えるという社会性の観点では非常にいいことですが、
人件費が高いわりに、売上がなかなか伸びないといった収益性で悩みを持たれている
整形外科クリニックの院長からのご相談が増えております。

中でも、
運動器リハビリⅠへ移行して
理学療法士・作業療法士の人数が人数が増えることで
リハビリ室のマネジメントに苦慮しているといったご相談内容が特に多いです。

その根底にあるのは、
療法士による数値意識・原価意識の低さが原因にあることがあります。

そこで、今回は理学療法士・作業療法士に対する
数値意識・原価意識をつけていくための方法をほんの一部ですが、
ご紹介させていただきます!

療法士の教育課程や働く環境(外的要因)の背景を読み解く

上記にも記載しましたが、
「うちのPT(OT)はなかなか単位を取ろうとしない」
「計画書の算定漏れが多い」
「キャンセルが空いたら、空けっぱなしで埋めようとしない」
「数値の話をすると、すぐにインセンティブの話になる」
という相談が本当に多いです。

なぜこういった現象が起きてしまうのか?

原因は様々あるとは思いますが、その一つに「教育課程」が考えられます。

療法士が養成校における教育課程の中で医療や治療方法について学んだとしても、
社会人教育や原価や数値に関する教育は一切されていないからです。

また、卒後の社会人になった段階におきましても、
一般企業では新卒社員に対して、入社後に一定期間を設けて社会人教育を行いますが、
医療業界における社会人教育は不十分である場合が多くあります。

もう一つ、「働く環境(外的要因)」も原因の一つとして考えられます。

飲食業界などと異なり、
その場でサービスに対する対価を得ることはなく(金銭のやり取りがない)、
また、特にリハビリ室で療法士が直接、会計をすることがないため、
どうしても原価意識、数値意識を育みにくい環境にいるというハンディキャップがあります。

数値意識・原価意識がある集団をどう作るか?

まずは、優先して取り組んでいただきたいのが、リーダー・主任への教育です。
(その前段階として、リーダー選定も非常に重要です。)

よくある失敗例としては、
スタッフ全員に対して数値意識・原価意識に関する話をしてしまうことです。

人それぞれ、「働くこと」への価値観や意欲・モチベーションは異なり、
全員に教育をすれば、全員が成長するというわけではありません。

2:6:2の法則の通り、
いかに上位層の2割を引き上げて(成長させて)、
中位層の6割を巻き込んでいけるかが組織作りの中で重要になります。

では、どのような教育をすればいいか?

手段はいろいろあると思いますが、
弊社が見てきた中での成功パターンとしては、
数値意識・原価意識について教育を受けることは当然ですが、
その先に「うまく言っている事例」に触れていただき、
机上の空論に留めないことです。

例えば、
①経営に関する本を読んでいただく(まずは学び、)
②アウトソーシング(外部企業)を活用して、教育を受ける
③数値意識・原価意識がある他院のリハビリリーダー・主任と交流する
などが挙げられます。

当然、①のように内部で完結できるのであれば、それが一番いいのですが、
外部の成功事例や失敗も成功も経験した人と交流することが
教育を受ける側のモチベーションにもなります。

運動器リハビリを立ち上げた初月から、
3人の理学療法士の平均取得単位数が400単位を超えた事例がありますが、
立ち上げの3か月前から上記の①~③をリーダー候補者にしていただいた経緯があります。

ぜひ、リハビリ運営で悩まれている院長先生方は
数値意識・原価意識の教育や他院の成功事例に触れる機会を作ってみてはいかがでしょうか。

95%稼働率を実現する運動器リハビリ強化セミナー


本セミナーでは、整形外科クリニックの運動器リハビリの稼働率95%、PT5人の年間売上6,000万を実現するためのポイントについて解説します。また、運動器リハビリの基本数値の管理、目標数値の設定、新患/初診を増やす集患対策など、高生産性を実現するリハビリ室運営の具体的な方法をご紹介いたします。

◆下記に当てはまる先生方はぜひご参加ください!
☑運動器リハビリの生産性を上げる取り組みについて知りたい
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☑キャンセル・空き枠を減らし、運動器リハビリの稼働率を上げていきたい
☑運動器リハビリを運営するための数値管理の方法や目標数値を知りたい

◆開催日程
1日目:2024/11/2 (土) 16:00~17:30 オンライン開催
2日目:2024/11/10 (日) 10:00~11:30 オンライン開催
3日目:2024/11/16 (土) 16:00~17:30 オンライン開催
4日目:2024/11/24 (日) 10:00~11:30 オンライン開催

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この記事を書いたコンサルタント

伊佐 常紀

プロフィール詳細

神戸大学大学院にて、博士号(保健学)を取得。複数の査読付き英語原著論文を執筆。理学療法士として整形外科クリニック、看多機に5年間勤務。研究活動、臨床経験と幅広い経験を活かして、地域の中で生涯を健康に過ごせる社会を実現するため、一つひとつの法人が抱える課題に寄り添い、院長やスタッフの皆様が目指す医院作りをサポートしている。

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