いつもめでぃまがをお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の伊佐です。
近年、医療保険外で売上の柱を作るために、
交通事故診療の強化に取り組む整形外科クリニックが増えておりますが、
強化を進めていく上で、実際にスタッフさんから、
・交通事故患者さんの対応で苦労をした
・交通事故患者さんからのクレームが多いように感じる
・交通事故患者さんの対応が面倒だと感じてしまう
といったお声をよくお伺いいたします。
ただ一方で、
ある日突然、『交通事故の被害者』となった交通事故の患者さんの視点に立つと、
・交通事故に遭ったら、どこで治療を受ければいいのか?
・交通事故に遭ったら、どのようにすれば、治療を受けられるのか?
・交通事故に遭ったら、どれくらい治療を受けられるのか?
といったことを、知らない方がほとんどです。
上記のようなマインドを持ったスタッフさんが
『交通事故の被害者』に相対すると、どうなるでしょうか。
想像に難くないかと存じますが、
患者さんの満足度を下げ(クレームを生み)、
それによってスタッフさんが交通事故診療に対して、
さらに悪い印象を持つ、
といった、負のスパイラルを引き起こしてしまいます。
また、最終的には、交通事故診療強化どころか、
『交通事故患者数が減る、自賠責保険売上が減る』といった
結果に陥る可能性も秘めています。
そこで、今回は、
交通事故患者さん、スタッフさん、そして医院にとって、
Win-Win-Winになる交通事故診療強化法についてご紹介をさせていただきます!
Step1. 全員で交通事故患者さんの視点に立つ体験を!
現実問題として、
患者対応するスタッフさんのほとんどが交通事故に遭った経験がないため、
被害者としての身体的あるいは心理的な苦悩や苦痛を
理解すること自体がそもそも難しいわけです。
・過去に交通事故に遭って苦労したスタッフによる体験談
・交通事故の動画を見て、患者疑似体験
などといった勉強会を開いている整形外科クリニックもございます。
日々対応している医療者側の視点ではなく、
患者の視点に立って、心理的な苦悩や苦痛を少しでも理解していただくことが重要です。
Step2. 自賠責保険の患者対応の勉強会を実施する!
患者対応に関する勉強会の目的は、
「クレームを起こさないための患者対応とオペレーション構築」です。
クレームを起こす原因は様々ですが、
・医療保険の患者対応とは異なる、交通事故患者のための患者対応をしている
・通院不足による自賠責保険の打ち切りを起こさないための通院指導をしている
・交通事故患者用の問診票を作り込んでいる
など、ほんの一部ではございますが、
『クレームが少なく、かつ、患者数を延ばされている整形外科クリニック』の
共通した取り組み事項となります。
上記をテーマとした勉強会を実施してみてください!
Step1で交通事故患者の視点に立つ体験をしておくことが、
この勉強会の熱量を上げるためのポイントです。
Step3. スタッフによるマニュアル作りを!
最後に、「勉強会で学んだ」で終わらせるのではなく、
スタッフにアウトプットさせることで、学びを定着に繋げることが大切です。
ある整形外科クリニックでの事例になりますが、
「他院で作った患者対応マニュアル例」を使用した期間と
上記のStep1と2を実施した上で、
「自分たちで作った患者対応マニュアル」を使用した期間を比較すると
月間の平均通院頻度と延べ患者数が25%もアップしていました。
他人事ではなく自分事として捉えるスタッフが一人でも増えれば、
患者さんに対して必要な情報を事前に伝えるなどの適切な患者対応ができ、
結果的にクレームを減らし(不満要素の排除)、かつ、
医院経営にも好影響を及ぼす、といった
正のスパイラルを生み出すことができます。
これがまさに、
患者さんとスタッフさん、そして、医院にとって、Win-Win-Winな状態です。
上記のステップを踏んで、
交通事故診療の強化に取り組んでいただけたらと思います。
まだまだ詳しく知りたいと思った先生方は、
ぜひ下記のオンラインセミナーに、ご参加いただければと思います。
交通事故診療の”大変さ”を解消するノウハウを大公開!
本セミナーは交通事故診療に焦点を当てたセミナーです!
”実際に成果が出ている早期介入の仕組みづくり”、
”満足度を高めるための交通事故診療の受け入れ体制”、
”スタッフを巻き込みながら交通事故診療を強化していく秘訣”
など、すぐに活用できる内容が盛りだくさんです。
今回は、オンラインでの開催になるため、
自宅からでもセミナーをご受講いただくことができます。
下記に当てはまる先生方はぜひご参加ください!
☑ 患者さんの訴えや保険会社からの治療費の打ち切りに挟まれ、対応に困っている方
☑特有の症状や制度の相談などが大変なのにも関わらず、スタッフからの協力が得られにくく困っている方
☑交通事故に遭ってから1ヵ月以上経過して書類だけ書いてほしいという方が増え、その対応に困っている方
☑交通事故患者が増えても大変さが増すことが無く、無理なく成長している成功事例を知りたい方
☑地域に根差した整形外科クリニックにおける交通事故患者の最新の対応方法を知りたい方
<開催日時>
9/14(土)15:00-17:30 オンライン開催
9/15(日)10:00-12:30 オンライン開催
9/15(日)14:00-16:30 オンライン開催
9/21(土)15:00-17:30 オンライン開催
この記事を書いたコンサルタント
伊佐 常紀
神戸大学大学院にて、博士号(保健学)を取得。複数の査読付き英語原著論文を執筆。理学療法士として整形外科クリニック、看多機に5年間勤務。研究活動、臨床経験と幅広い経験を活かして、地域の中で生涯を健康に過ごせる社会を実現するため、一つひとつの法人が抱える課題に寄り添い、院長やスタッフの皆様が目指す医院作りをサポートしている。