どうして、うちのクリニックは変わらないのか。【診療効率化編】

2024年01月09日　（火）

科目：: 眼科

コラムテーマ：: 診療効率化

いつも「めでぃまが！」をお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の名雪でございます。

新年が明けて、先生方はいかがお過ごしでしょうか。
2024年の目標を立て、早速実行されている先生も多いかと思います。

さて、年が明けたらまもなく、耳鼻科にとっては花粉の時期がスタートします。
全国的に見ると、今年は昨年ほどの飛散は予測されていないようですが…

去年は幸いにも新型コロナウイルスは花粉飛散時期と重ならずに済みましたが、
今年は

各種感染症　＋　花粉

の組み合わせも起こり得ます。
今まで以上に、外来の大混雑が容易に想像できます。

対策ができるのであれば、当然事前に準備をしておきたいところですが、

「院長はこの状況を変えたいと思っても、
　”何かを改革する”ということになると
　スタッフさんの反対に遭いそう…」

と思われる先生が多いと予測されます。

今回のめでぃまが！では、そのような先生に向けてお送りできればと思います。

組織が変わるにはどうするか？

「明日から、医院の仕組みをこのように変えたいから、みんなよろしく！」
そんなことを朝スタッフの皆さんに伝えて、

スタッフさんから
「いいですね！」「わかりました！」「やってみましょう！」
という反応が返ってくる。

こんなクリニックは、全国に数％くらいしか存在しないかと推測されます。

おそらく、多くのクリニックでは
「なんでそんなことやるんですか？」「大変です」「そんな余裕はありません」
という反応が（直接的ではなくとも）あると思います。

そして、そのようなクリニックにおいては、
「患者さんが多くて、残業が慢性化している」ことが多いかもしれません。
残業が少なく業務が時間通りに終わり、
待遇もしっかりとしていれば、そのような不満が出てくることは少ないでしょう。

しかし、残業を少なくするために、何かを変えようとしても、
それはそれでスタッフからの反対に遭う…
という悪循環に陥ってしまいます。

そのような悪循環を断ち切るためにも、
スタッフ全体の意識を改革する一手とは・・・

「ぜひ、他院の”見学”で意識改革を！」

診療効率化という文脈において、
院内の雰囲気を変える手段の一つが
「他院への診療見学」
と考えております。

院長先生は様々な情報収集、ほかの開業されている先生同士の交流の中で、
他院はどのようなことを実施し、効率化を進めているかということを
なんとなく把握されているかと存じます。

しかし、医療機関で働く多くのスタッフにとって
「他院がどのように診療を効率化している工夫をしているのか？」ということは、
院長先生以上に把握できていないものです。

そのような状態ではスタッフさんは、
院長先生から提案があっても、その効果がよくわからず、
ただ”面倒なことになったな”と思ってしまいます。

百聞は一見に如かず。
だからこそ、スタッフさんと一緒に上手くいっている他院の見学をすることで、
実際に他院がどのような取り組みをしているのか？を知ることが、
ボトルネックを解消します。
同じ立場である他院のスタッフさんが、何をしているのかを知ることは、
実は自院のスタッフさんも興味を持っていますし、実際に知ることで刺激を受けていただけることが多いです。

※それも、院長やリーダー等の右腕スタッフだけではなく、複数名のスタッフさんと一緒に、アクションを起こす事が重要です。
スタッフさんの多くに、取り組みの意味を理解いただくことが、院内の雰囲気の改革には重要でしょう。「院内の雰囲気や仕組みを変えること」を、クリニックの多数派にするのです。

ぜひ、繫忙期を迎える前に（もちろん、その先でも構いませんが）、
クリニックの成長の取り組みとして、
「他院見学」
は一つの選択肢として考えていただくとよいのかと思います。