好き嫌いはあれど、収入の柱となり得る交通事故治療。どう取り組めば良いか?
目次
いつもめでぃまが!をお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の先森仁です。
2024年のダブル改定まで、1年を切った中、今後の診療報酬の動向が気になってくる時期になりました。
整形外科は、歯科や皮膚科などと異なり、保険診療の依存度が高くなる科目でございます。
ここ数年、再生医療が進歩し、学会などでも取り上げられることが増えてますが、保険診療での治療との明確な差別化にはもう少し時間がかかることが見込まれます。
整形外科において、保険診療外の領域で取り組めることができるのは、交通事故治療の強化です。
保険診療との一番の違いは、やはり単価で、保険診療で1~2万円のレンジが、交通事故(自賠責)の場合は5~10万となります。
しかし、現状としては、交通事故治療に関わる様々なバリアで腰を据えて取り組めていない現状があります。
そこで、今回は「好き嫌いはあれど、収入の柱となり得る交通事故治療。どう取り組めば良いか?」についてをお伝えしたいと思います。
交通事故治療に対する患者の視点とクリニックの対策
交通事故は、突如発生することなので、患者さんは交通事故治療に対する事前準備は基本的にできていない中、解決策を探すことになります。
よって、患者の視点で考えたとき、患者が欲している情報とそれに対する対応は、
①“どこで”検査・治療を⇒WEBを中心とした情報発信
②“どのようにして”治療を⇒受けられる治療の流れを提示
③“どれくらいの頻度で治療を⇒推奨する通院頻度を教育
ということになります。
まず、患者は、整形外科なのか整骨院なのか混在していることが多いです。
結局、診察は医療機関でするしかないため、クリニックに一度は来院しますが、その後の治療を整骨院で進めていくケースも少なくありません。
整骨院と上手く連携をとり、治療の役割は任せるということも考えられますが、治療経過をしっかり把握しておいた方がトラブルに巻き込まれづらいため、診察・検査・治療をどのように進めているか情報発信して、しっかり通院して頂くのが最善です。
そして、通院指導についてです。
交通事故治療を受ける患者の年齢層は、比較的若く、仕事や家事などで十分な通院ができていないケースが多く見られます。
早期にしっかり通院することで、患者は症状が改善し、クリニックは単価アップに繋がる双方Win-Winな状態になります。
そのためにも、パンフレットやディスプレイなどを活用した患者教育の徹底がポイントになります。
また、患者の通院履歴を確認し、通院回数が少ない患者に対するフォローを実施できると尚良いです。
交通事故治療が避けられがちな理由
交通事故治療に対する基本的な流れをお伝えしましたが、なかなか積極的に交通事故治療に取り組めないのも現状です。
理由としては主に2つで、①診断書などの書類作成に手間がかかる②患者・保険会社対応に苦労するというものです。
①診断書などの書類作成に手間がかかる
診断書などの作成自体に時間がかかる場合は、ひな型の作成や今話題のChatGPTにより文言作成を行うなどして、作業時間自体の短縮を図ります。また、診断書作成以外の業務の効率化も必要なケースもございます。
②患者・保険会社対応に苦労する
こちらについては、先述したように、しっかり通院して頂き症状改善することでトラブルを減らすことが重要となります。その上で、リーガルな面での対応に苦慮する場合は、弁護士事務所への誘導なども効果的になります。
交通事故治療に対するバリアは小さくはないものの、収益性(=クリニックの機会損失)や社会性(=交通事故後の症状で苦しんでいるであろう患者の不利益)を満たすためにも、交通事故治療の強化は、直近で整形外科クリニックの打開策になり得ると思われます。
水物とは言えども、実際、交通事故治療に注力をしていることを明言しているクリニックさんは、まだまだ少なくブルーオーシャンの領域ではございます。
今回は、「好き嫌いはあれど、収入の柱となり得る交通事故治療。どう取り組めば良いか?」についてお伝えしました。
今後のクリニック経営にお悩みの先生は、お気軽に弊社の窓口よりお問合せくださいませ。
1回限りではございますが、30~60分の無料経営相談を実施しております。
今後、ますます競争が激しくなる整形外科業界において、より良い診療・治療を患者さんに提供でき、地域に頼られるクリニックづくりの一助となれば幸甚でございます。
次回のメールマガジンもお楽しみに!
整形外科 月商2,000万円突破セミナー 交通事故治療強化版
整形外科クリニックにおいて、月商2,000万円以上を維持するためには医療保険だけでなく、交通事故治療による売上も重要です。具体的な事例を基に、交通事故治療の売上を上げるための集患方法、患者のニーズに合わせた通院指導の方法、クリニックでの運営方法をご紹介します。
この記事を書いたコンサルタント
先森 仁
前職では、理学療法士として疾患・医療介護問わず幅広い臨床経験、修士課程でのフィールドワーク・研究活動経験を活かし、“現場の課題をしっかり把握・分析し、早期に業績・利用者満足度の向上をします。
特に、整形外科クリニックを中心に、リハビリテーション科の稼働率アップ、教育体制の構築、運動療法の充実および通所リハビリの立ち上げ→稼働率アップを行ってまいります。