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いつもメディマガをお読みいただきありがとうございます。
梅雨明けの暑さひとしおでございますが、皆様お変わりありませんか。
今回は開業医であれば誰もが一度は悩む『採用』についてコラムを記載できたらと思います。
医療業界採用市場の時流解説
医療業界は現在、慢性的な人材不足が深刻化しており、全体的に「売り手市場」が続いています。主な要因は、少子高齢化による医療需要の増加と、それに反する労働人口の減少です。特に、夜勤や責任の重さ、精神的・肉体的負担といった医療現場特有の労働環境の課題が、人材の定着を妨げ、コロナ禍ではこの傾向がさらに加速しました。また、都市部に人材が集中する「地域偏在」も顕著で、地方での人材確保は一層困難を極めています。
採用トレンドとしては、即戦力を求める「経験者採用」が重視される傾向にあります。一方で、医療従事者側からはワークライフバランスを重視した「多様な働き方」へのニーズが高まっております。医師の負担軽減のための「タスクシフト・シェア」も推進され、各職種の業務範囲が変化し、新たな採用ニーズを生み出しています。人材確保のため、初任給の大幅引き上げや処遇改善といった「賃上げ」の動きが活発なのは先生方も感じられているのではないでしょうか。
ハローワークデータによると、医療事務全体の有効求人倍率は2024年で2倍、看護師全体では全国平均で2.5倍と、全職種平均を大きく上回っています。特に訪問看護ステーションは4倍を超えるなど、深刻な人手不足が指摘されており、診療所や在宅医療機関からの求人も急増していることから、無床診療所における医療事務・看護師の採用は非常に厳しい状況にあると推測されます。
今後の展望としては、高齢化社会の進展に伴い、医療従事者のニーズはさらに高まることが確実視されています。そのため、労働環境の改善、賃金・待遇の向上、多様な働き方の提供、そしてデジタル化による業務効率化や医療機関間の連携強化が、人材確保のための重要な戦略になります。
応募倍率20倍の医院が実践している採用事例を大公開
応募倍率20倍の採用を目指すには、はじめに採用の流れを捉えていただく必要があります。
『認知』→『関心』→『応募』→『選考』→『内定』
です。
採用がうまくいっていない医院は上記の流れに沿って自院の採用がどのフェーズでつまずいているのかを確認するようにしましょう。
『認知度が向上した事例』
▼ジョブメドレーの活用
求職者はインターネット検索を通じて募集要項を探すケースが多いですが、最近の採用関連のキーワードでSEOが強いのは「ジョブメドレー」です。ここでジョブメドレーに募集要項を出すのは簡単ですが、ここでポイントです。ジョブメドレーの出稿前に手数料を設定する欄がありますが、敢えて手数料を相場よりも高く設定しましょう。ジョブメドレーのなかでも上位に掲載するために大事になります。
▼Instagram広告の活用
認知度拡大で有効なのがInstagram広告です。運用成果の一例をお伝えするとゴールデンウィーク期間に10万円(看護師、医療事務に各5万円)の予算で運用したところリーチ数10万回、クリック数2千回、採用応募獲得数2回、採用応募獲得単価5万円という結果になりました。人材紹介会社から採用すると看護師であれば約100万円コストがかかりますのでかなりコストパフォーマンスが良いです。
『関心度を向上させた事例』
▼Instagram運用の事例
あるクリニックでは、スタっフ様に日替わりで質は問わないからかならず1回投稿してほしいというお願いをして運用しておりました。SNS運用の専門企業に外注しているわけではないので、もちろん質は低いのですが、それが逆に受けてフォロワーが増えたり、通院中の患者様に評価いただけたりしておりました。その成果もあり、Instagramの投稿内容をみてアットホームな雰囲気が感じられたということで応募いただける方もおりました。
▼採用動画の活用
最近は動画で魅せる時代です。ただ、適当に動画をつくるのはコストが嵩むばかりでおすすめしません。まずはペルソナの設定です。どのような人に刺さる動画にするかで、どのような動画を作成するべきか決まります。次に医院のバリューを動画に落とし込むことです。
『応募数を増やすためのポイント』
今回のメルマガのタイトルになっている「手数料をかけずにスタッフ採用するためには」はここが最も重要になります。皆様が勘違いしているのは手数料がかかるから手数料がかかる媒体に出稿しないケースが多いのですが、それは間違いです。成果報酬型の採用媒体はむしろ積極的に使いましょう。認知度を向上させたうえで、求職者は応募する前にクリニックのホームページなどを確認するものです。そこで採用サイトや採用ページがあると手数料がかからない経路で応募数を増やすことができます。

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この記事を書いたコンサルタント

平山 侑之介
船井総研に新卒で入社後、内科・内視鏡クリニックの専門コンサルタントとして従事してきた。開業半年で800件、開業3年で月間1500件の内視鏡クリニックのお手伝いを始め、人口3万人満たないエリアの内視鏡クリニックで月間内視鏡300件以上を達成させるなど、エリアや開業年数に問わず業績アップ支援を行ってきた。社内では入社後最速でマネジメント職に上申するなどの功績を残しており、社内外で活躍の幅を広げている。
コンサルタントとしての強みは、幅の広さである。内視鏡クリニックだけでなく糖尿病内科・循環器内科などの医院様もコンサルティングしているため、内科領域で幅広い提案が可能。さらに、マネジメント職の経験を活かしたマネジメント支援(採用や育成)でも実績を残している。