オレンジホームケアクリニック

オレンジホームケアクリニック

オレンジホームケアクリニック

(院長:紅谷浩之)

団塊の世代が75歳以上になる2025年には、医療介護需要が最大化され社会保障費も膨らみ、このままではフリーアドレスである国民皆保険制度の基盤が崩壊する可能性があります。オレンジホームケアクリニックが活躍される福井市でも、2025年に向けて医療介護需要の高まりが予測されているものの、在宅医療を担う組織が決して多いとは言えないのが現状です。福井県初の在宅医療専門クリニックとして、地域住民の暮らしを支える紅谷先生に話を伺いました。

当院を立ち上げたきっかけは、
『生活に寄り添う医療を地域の方々へ届けたい、そして元気にしたい』

もともと私はへき地医療に携わっており、町営・村営の診療所に勤務しておりました。決めたことに対し、スピード感をもって、地域に根差した・人々の生活を支える在宅医療をやりたいという強い想いで、地元である福井市に帰ってきました。
福井市でも在宅医療のニーズは高かったですが、へき地にあった患者に寄り添う良き在宅医療は不足しているように見えました。そこで「いつまでも自分らしく、最期は自宅で迎えたい」という患者様とご家族の気持ちに応えるため、当院は2011年に発足しました。

これが本当の多職種連携による診療体制

医療者が患者様と話す時の話題は、どうしても医療のことになりがちで、まるで患者様の人生が病気中心に回っているかのように捉えがちになります。しかし、医療を介して地域の方々を元気にし、「まちづくり」に貢献していくためには、医療者だけではなく、多様な人材を集めなくてはいけないと思いました。現在の職員数は約60名で、医師や看護師のほか、社会福祉士、介護士、理学療法士などに加えて、栄養士や保育士さらには臨床宗教師など幅広い職種が在籍しております。
訪問診療の際は、多職種がクラークとして医師に同行することで、患者様の生活を様々な視点で確認し、アドバイスできるような体制を取っています。たとえば、栄養士がクラークとして同行すれば、食生活から低栄養状態の改善を提案できたり、それによって体重が増え、褥瘡も回復に向かったりすることもあります。臨床宗教師であれば、余命わずかで死と向かい合うことになった患者様が少しでも穏やかに死を迎えられるよう、ターミナルケアにおいてスピリチュアルケアの視点を濃くして関わることができます。
最近ではクラーク研修を終えたスタッフが医師や看護師に指示を出し、訪問診療や往診の調整、ケアマネジャーとの調整など診療マネジメントも行うようになってきました。

オレンジホームケアクリニック
オレンジホームケアクリニック

(写真は、院内の様子。多職種間で活発なコミュニケーションを取れるように設計。)

外来にも対応することで幅広く地域の課題解決に取組んでいます。

外来に通っている方が加齢で足腰が弱って通院が困難になった時、かかりつけ医との関係が切れてしまうことがあります。通院している疾患だけでなく、フレイル予防や今後足腰が弱った時のことをあらかじめ相談しておくことが必要です。 当院の外来では、診察時に予防相談も行うことで、健康寿命を延ばすとともに、万が一通院できなくなっても、引き続き当院が在宅での療養生活を支えられるような関わりを目指しております。健康寿命の延伸により医療費を抑えることもできますので、非常に社会性が高いと考えております。
また、外来だからこそ出会えた患者様もいました。
ある時、30代の女性から胃腸炎になったものの外来を受診できず、1歳の子供の面倒を見られないから往診に来て欲しいと連絡をいただきました。その時は、診療にクラークと保育士が同行することで、女性の診察に加えて子供の面倒を見ることもできました。また、患者様から頂いた菓子折りを地域の方々に配っている際に、外来患者のおばあちゃんがぎっくり腰で動けなくなっている現場に遭遇し、往診したこともありました。昔はあたりまえに行われていたご近居同士で患者様を支え合うという、へき地医療でも見られた在宅医療を理想としています。

24時間の対応

当院では、事務スタッフがファーストコールに出ていますが、日頃患者宅に同行していることから、適切に対応できています。クラーク研修制度と併せて経験を積むことで、新卒でも1年も経てばかなりの対応力が付きます。
24時間365日対応ですので、急な病状の変化があった際は往診に伺いますが、定期的な訪問診療での会話などを通して、体調が良い時と悪い時の違いを把握するとともに、体調が変化する前触れなどを感知することで、早めに対処できるよう心掛けています。同時に、患者様をはじめ、連携する訪問看護などの事業者と思いを共有することで、「こんな変化があった時は体調を崩しやすいから、あらかじめ薬を飲んで様子をみてみよう」とか、「日中のうちに先生に連絡して往診をしてもらおう」などといった対応力がつきます。こうした積み重ねが在宅医療の質を高めることにつながると考えています。

今後の展望

当院は、『地域の方々が元気になって、自分たちの健康は自分たちで守れる』ような社会の実現を目指しています。必ずしも医療機関とつながらないと助からない訳でも、看取ってもらえない訳でもありません。患者としてではなく、いかにその人らしく最期を向かられるかが重要であると感じております。これらの目的が達成できれば、当院は解散してもいいという覚悟を持って、これからも地域の方々をと向き合って参ります。

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