在宅療養支援クリニックかえでの風

在宅療養支援クリニックかえでの風

在宅療養支援クリニックかえでの風

院長:宮木 大 氏

当院は、2012年に町田市で開業した。
在宅医療を専門とするクリニックとしたのは、限られた医療資源を効率的に活用し社会に変革をもたらすことができると感じたからだという。
その在宅医療に対する思いを聞いてみました。

多くの終末期患者へターミナルケアを提供している

現在約200名の患者さんの診療を行っているが、半数が末期癌である。当院では積極的に終末期の患者を受け入れていて、その約6割を看取っている。
1日10件の患者宅に行き、1件につき往復の移動時間も併せて1時間の診療を精力的に日々行っている。

患者に寄り添うが、医療は可能な限り患者に介入しないこと大切

在宅医療は、より患者に寄り添うことが求められる。ただ医師は医療を主たるものと考えがちですが、患者と医療の関りは人生のほんの一部の期間でしかない。それなのに医師がその人の人生をコントロールしていいはずがない。あくまでも本人がどういう生き方を望むのか、どういう人生観を持っているのか、ということを踏まえて選択肢を提示していくのが医師だと考えている。
つまり、患者・家族だけで自宅で過ごしたい理由や自宅にいるからこそできることを自分自身で考えてもらう。そういう想いを支えるのが医療であって、先に医療ありきで自宅での生活を考えてはいけない、それはかえって自由に考える思考を奪っているため優しい虐待になってしまう。

教育は徹底
『在宅医療ではチーム連携が重要』

病院と異なり色々な面で制約を負う在宅医療では、患者を中心としたチーム構成メンバーは同じレベルで議論できることが求められる。宮木氏が要請するのは提案してほしいということです。チームなので同じレベルで議論できて初めて組織は機能します。
教育対象者は、看護師だけでなく患者・家族もそうだ。患者は増え続けているが夜の対応は増えていないという。
例えば、90歳の夫婦が中心静脈を入れているが、適確な指示があれば医師・看護師の手は要らない、全部指示通りにこなしている。一人の訪問回数が減った分、他の患者へ訪問することができる、地域医療資源を効率的に利用することができている。
患者・家族の命は自分たちでやるのが当り前でその指導役をかっているに過ぎないから、看護師はもちろんのこと、家族も医師と同じレベルの仮説が立てられるように教育を徹底しています。

今後の展望

宮木医師が目指すのは「地域に開かれたホスピス」の実現です。
以前、ドイツミュンヘンのホスピス病院を見に行ったことがある。ドイツでも1980年代までは死はタブーとされていたが、現在は、すべての大学の医学部に緩和ケア教室、小学校で死生学が義務化されるなど、むしろ死をプラスに捉えている。
日本のホスピスは、山がきれい、自然がいっぱいなど都会から離れた何もないところにあることが多い。死をマイナスに捉えるからであり、誰もが自由に訪れ、お茶を飲んで、語り合う場所というホスピスがあってもいいと思う。日本でも遅れてはいるが開かれたホスピスを実現していきたい。

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