私たちは無床診療所からスタートして、10年後に有床診療所に、その翌年にもう1つ有床診療所をつくりました。さらに介護に関しては、介護保険制度が始まる前から通所リハビリを併設で始め、時代に先駆けて取り組んでいました。今年で20周年を迎えましたが、地方の有床診療所ながら常勤医が5名在籍し、外来・入院・手術・通所リハビリ・訪問診療・訪問リハビリ・居宅介護支援事業所など、一貫して医療を完結できる体制をつくっています。制度上は診療所ですが、形としては小病院のような体制です。こうした取り組みは、全国的にも珍しいかなと思っています。あまり例がないことにもチャレンジしていくことができたのは、舩井幸雄さんの著書の影響ですね。舩井幸雄さんの言葉を借りれば「企業は生成発展していくもの」と、私も考えているからです。同じことを何年も続けていてはいけない、少しずつでも発展していくべきものだという感覚を若い頃から持つことができたことは大きかったように思います。
3年前に、学生時代の友人である勝浦整形外科クリニックの有馬先生から整形外科経営研究会(現:クリニック経営研究会)の存在を教えてもらい、入会したことが船井総研とのお付き合いの始まりです。当時の研究会は、まだ立ち上がったばかりでノウハウを模索しているような状態でした。けれども、全国各地の先生方と、今までの経験を互いに話しながら良いところを吸収し、課題や問題点を解決し合えることは、とても刺激になりました。また私だけでなく、幹部や常勤医を順番に例会に参加させています。全国の施設の代表が集まる場なので緊張すると言っていますが、ディスカッションに参加をすることで、経営に興味を持ったり度胸がついて成長したと感じますね。おかげさまで業績は基本的には右肩上がりです。何が直接的な理由かはわかりませんが、総合力で上向きになっているのではないかと思っています。開業前から舩井幸雄さんの著書を読んでいて、「長所伸展」や「素直」などの理解を深めてきたつもりですし、船井流に忠実に歩んできていると自負しています。今後は船井総研の教えをさらに大切にして、一流とは何か、また非存在デメリットとは何かを探求しつつ、今まで以上に具体的な行動として取り組むことで、発展していくことができればと思っています。
[所属研究会]クリニック経営研究会