医療法人鳥伝白川会

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執筆者内科・医療支援部
コラムテーマ取材レポート
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医療法人鳥伝白川会
ドクターゴン診療所
理事長 泰川 恵吾 氏
今回は沖縄県宮古島にある「ドクターゴン診療所」の理事長 泰川 恵吾先生にお話しを伺ってまいりました。泰川先生は東京女子医科大学救命救急センターをはじめ複数の救命救急病院を経て平成9年に伊志嶺医院にて診療開始(現在のドクターゴン四島診療所)、平成12年ドクターゴン診療所を開設され27年間地域医療の貢献に尽力されております。 取材当日は研修医の先生が来られておりご多忙の中にも関わらず、快く取材にお応えいただきました。 また研修医の先生だけでなく弊社にまで気を遣っていただき夕食をご馳走いただきました。医師としての志の高さだけでなく情に厚い泰川先生の取材内容をご紹介いたします。

 

 

●診療所の沿革について 故郷である宮古島に ・平成9年父親の大学医学部の先輩から伊志嶺医院(現在のドクターゴン四島診療所)を借りて診療を開始 ・平成12年ドクターゴン診療所開設 ・平成16年鎌倉常盤クリニック開設 ・平成22年ドクターゴン鎌倉診療所開設 住み慣れた場所での療養を希望される患者さんのために地域とご家庭の環境に合わせた柔軟な医療を提供しております。

 

 

●訪問診療に取り組まれた経緯と貴院の特徴をお教えください 救命救急医として東京含め関東圏で多くの命を救うことに尽力してきました。 救命救急医は当時人気がなく外科医ではあるが何でも屋という印象があり2年に1人しか医局へ入局希望者がいませんでした。 その後テレビの影響もあり1年で入局希望者が10人を超えるようになり優秀な後輩たちが入ってきてくれるようになりました。若い医師の成長を願う中で自分自身が退くことを考えると同時に本当に困っていることは何か、一人でできることは何かと当時思うようになりました。大学病院では高度の医療機器を使うことができていましたが何も整っていない状況、地域でやろうと決意しました。 そこで訪問診療を開始した理由ですが、クリニックを始めてすぐに大学病院の医局の派遣でなりたっていた地域が医療崩壊になりました。宮古島でも地方部となると高齢者が多く交通不便のため訪問診療しかない状況になったのが始まりです。患者さんがクリニックに通院できれば良いですが所得の問題もありタクシーを利用できる方はほとんどいない状況でした。 医療は何のためにするのかが私の基本となっています。救命救急医時代からですが、死にそうになっている人を治療する。つまり“困っている人を助ける”のが信念になっています。私の中で医療はお金がある人がより豊になるのではなく、“困っている人が救われる”ものだと思っています。 当院の訪問診療の特徴としてはハイテクな医療処置ができるという点です。気管切開をすることもあります。基本的にはやらないようにしていますが必要時には対応できるのが特徴です。自宅で人工呼吸器もできますし、白内障、緑内障も診れる。血液検査もその場で結果がわかるものも導入しています。よく驚かれるのは手のひらサイズのポータブルエコーです。胸腹部を確認するだけでなく、足の切断に関する状態についてもエコーで確認し麻酔でブロックするなど救急の経験・エコー・麻酔の技術があるので対応することができます。

 

 

●宮古島に診療所が2つ、鎌倉にも開設していますが理由をお教えください また鎌倉で開設の際に大事にされたことはありますでしょうか 訪問診療では訪問範囲16kmの縛りがあります。宮古島ではそれを補うために北と南に離れてクリニックがあります。宮古島から離島に住んでいる患者さん宅へはジェットスキーやフェリー、以前は持っていたクルーザーで訪問していました。またもう一つの理由は無医村をなくしたかったのもあります。その考えもあり現在の場所に開設しています。誰もやっていないから自分がやるんだという想いから当時33歳で始めました。外来診療もしていますが当時は子供のワクチンの接種率も3割きっており、健診も1割ほどでした。医療を知らない人が多かったです。約30年続けて当時の子供たちが30歳近くになっているのはすごく感慨深いですね。 鎌倉は東京に住んでいた時からすごく好きで遺贈のかたちで縁もあり開設しました。鎌倉を開設した時に宮古島のやり方を実施したら患者さんや連携先から感激されたことがあります。理由は開設当時から大事にしている“丁寧にする”です。思いやりを持って接すことが大切です。当時宮古島の看護師3人が鎌倉で勤務してもらいました。お看取りの際にお家のお風呂に入れ、体をきれいにする。それだけではなくスーツや着物を着せる。都会的にならずに最後まで丁寧にすることが大事ですね。 鎌倉では地域医療の底上げも考え、在宅医療に取り組むクリニックに患者さんを紹介することもありますね。

 

 

●医師の採用、研修医受け入れ体制についてお教えください 医師の採用については当院が取材を受けたテレビや情報を見てきていただくことが多いです。またもともと能力が高い医師が集まってきてくれているのもありますが、お互いに教えあうこともあります。若い医師が勤務していただいた時は一から教えることもありますしその体制を整えているので興味を持たれた方は問い合わせいただいても大丈夫です。 研修医については北海道大学、北里大学、浦添総合病院、東京女子医科大学、琉球大学と連携を組んでいます。2ヶ月の研修なので年に最大で6人受け入れております。 ●看護小規模多機能型居宅介護、訪問看護ステーションに取り組む理由をお教えください もともとホスピスを建てようと考えていました。ただ患者さんの費用負担面を考慮した部分と在宅の延長線上を考えた時に看護小規模多機能型居宅介護にしました。 訪問看護ステーションについてはもともとみなし訪問看護をしており看護師5、6人常駐していました。看護師たちが訪問看護ステーションをやりたいと希望したので尊重し運営してもらっています。 ●職員のマネジメントをするうえで大切にしていることをお教えください 全職員で70人ほどいます。楽しければ良いと考えているので職員にも楽しい、この職場にいて良かったと思ってもらえるようにと考えています。リーダー職の方が頑張ってくれているのもありますね。定期的にバーベキューやイベントをしています。風紀が乱れないように最低限してもらえれば良いと考えているのでうるさくは言わないですね。マネジメントも大事ですがどちらかというと今は人がいないことが困っています。ケアマネジャーさんが不足しているので協力していただける方がいると嬉しいですね。 ●今後の展望をお聞かせください 私も60歳になります。まだまだできると考えています。ただ今後の宮古島のこと、医療のことを考え再構築する必要があると考えています。それがどのようなかたちでできるかはある程度考えはありますが今後も宮古島で医療の面で“困っている患者さんを助けて”いきたいです。 【ドクターゴン診療所ホームページ】 https://www.drgon.net/drgon/ 【動画:The Jet Ski Doctor Sub Japanese with Title】 https://www.youtube.com/watch?v=Z0DHj8PsanM 【動画:GE - Kumiko's First Ultrasound (BBDO NY)】 https://www.youtube.com/watch?v=K7OLHOSobuk 【動画:在宅看取り-ドクターゴン】 https://www.youtube.com/watch?v=S1olGirwaqs 【書籍:日本でいちばん幸せな医療】 https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093875162/qid%3D1095932477/250-9095035-0280238 【書籍:MASAKU 神が運命を授けた南の勇者たち 文庫】 https://x.gd/9MGCG

 

執筆者 : 内科・医療支援部

全国の医療機関における成功事例を武器に、業績向上と強固な組織づくりを支援するコンサルタント集団です。集患対策・自費診療の活性化から、専門職の採用・定着まで、現場の課題を即座に解決。院長先生に寄り添い、地域一番の実績づくりを徹底サポートします。