【2026年(令和8年度)診療報酬改定解説】「外来・在宅物価対応料」が新設されます!

  • 内科(生活習慣病)
公開日
更新日
執筆者箱守 成那
コラムテーマ診療報酬改定
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多くのクリニックでは収益を直接的に圧迫する「深刻なコスト増」の局面が続いております。貴院におかれましても、医療材料費や光熱費などの高騰が、経営数字に無視できない影響を及ぼしているのではないでしょうか。

こうした状況から医療機関の経営を守り、地域の医療提供体制を維持・確保するための対応として、「外来・在宅物価対応料」が新設されることとなりました。

本記事では、「外来・在宅物価対応料」について、点数から算定条件、今後の動向まで解説いたします。

点数と算定要件の詳細について

「外来・在宅物価対応料」は、基本的に算定が可能な点数になります。
特別な施設基準の届出など算定要件に厳しい条件はなく、基本診療料に併せて算定できます。

具体的な点数と算定条件は以下の通りです。

  • 初診時:2点(算定条件:入院中の患者以外の患者に対して初診を行った場合)
  • 再診時:2点(算定条件:入院中の患者以外の患者に対して再診、または「短期滞在手術等基本料1」を算定すべき手術・検査を行った場合)
  • 訪問診療時:3点(算定条件:在宅で療養を行っている患者であって、通院が困難なものに対して訪問診療を行った場合)

令和9年(2027年)6月からは点数が「2倍」に引き上げの可能性

今回の改定で見逃せないポイントとして、今後の点数引き上げの方針です。継続する物価上昇への対応を見据え、令和9年(2027年)6月を目安に、現在の所定点数を段階的に「2倍」へ引き上げる方針が示されています。そのため、初診時・再診時は4点、訪問診療時は6点に変更する可能性があります。
※実際の経済・物価の動向が想定から大きく変動した場合等には、加減算を含めた調整が実施される可能性があります。

今から準備・意識すべきこと

「外来・在宅物価対応料」は基本的に算定可能な点数であるため、日々の外来診療や訪問診療において算定漏れがないよう、レセプトコンピュータ等の設定を事前に確認・対応しておくことをオススメします。

注記:本記事の内容は2026年度(令和8年度)診療報酬改定の答申内容に基づいています。実際の算定にあたっては、厚生労働省からの最新の通知や疑義解釈を必ずご確認ください。

執筆者 : 箱守 成那

茨城県牛久市出身。群馬大学情報学部を卒業後、新卒で船井総合研究所に入社。大学ではオペレーションズ・リサーチにおけるDEA(Data Envelopment Analysis)を専門に、文理を問わず、経営や医療情報、プログラミング、AIなどさまざまな学問分野を学び、知識を蓄えてきた。 入社後は一人でも多くの患者に医療を届けるため、主に内科・脳神経内科・脳神経外科を専門科目とし、コンサルティングを行っている。常に経営者の視点に立ち、伴走することをモットーに日々業務に励んでいる。