2026年診療報酬改定による眼科クリニックへの影響

  • 眼科
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更新日
執筆者内科・医療支援部
コラムテーマ診療報酬改定
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眼科医の先生方へ

船井総合研究所の渡邊です。
本コラムでは、眼科クリニック経営に役立つトピックスやヒントをお届けしています。

今回は、正式に発表された2026年度(令和8年度)の診療報酬改定の内容をもとに、眼科クリニックに影響を与える主要な項目についてお伝えさせていただきます。眼科クリニック経営において特に影響が大きいと考えられるのは、以下の5点です。

(1)短期滞在手術等基本料1・3の見直し
(2)近視抑制治療の選定療養化に伴う検査制限
(3)糖尿病患者さんにおける眼科医療機関連携強化加算の新設
(4)ベースアップ・物価高に関する改定
(5)医療DX・ICT活用に関する改定

それぞれの確定内容についてお伝えさせていただきます。

(1)短期滞在手術等基本料1の見直し

短期滞在手術等基本料1において点数の半減など、以下の改定が行われました。

  • 基本料1(日帰り)の点数見直し
    • 麻酔を伴う手術:795点(現行1,588点から引き下げ)
    • それ以外:680点(現行1,359点から引き下げ)

白内障手術を中心とする減収への対策として増患・増収策が急務となります。

(2)近視抑制治療の選定療養化に伴う検査制限

小児の近視抑制治療(低濃度アトロピン点眼等)が選定療養化されるとともに、検査に制限が設けられました。

  • 回数制限
    当該医薬品を投与している患者への眼科学的検査は「年2回に限り」算定可能となります。
  • 検査項目数制限
    1回の受診で複数の検査を行った場合、「2種類を限度」として算定することとされました。

選定療養化によるニーズの高まりと小児患者の増加により、夕方以降や土曜日の検査混雑が予想されるため、診療効率化が求められます。

(3)糖尿病患者さんにおける眼科医療機関連携強化加算

内科等の「生活習慣病管理料(I)・(II)」において、眼科との連携を評価する加算が新設されました。

  • 新設
    眼科医療機関連携強化加算(60点)
  • 内容
    糖尿病を主病とする患者に対し、内科医が眼科受診が必要と認め、眼科へ必要な連携を行った場合、内科側で患者1人につき年1回算定できます。

内科からの紹介受診が増え、糖尿病網膜症患者の増加、レーザーや硝子体注射などの治療による収益増の機会となることが見込まれます。

(4)ベースアップ・物価高に関する改定

①初診料・再診料の改定と物価対応料の新設

  • 初診料
    現行の291点で維持
  • 再診料
    現行の75点から76点へ引き上げ
  • 外来・在宅物価対応料(新設)
    物価高騰対応として、初診時2点、再診時2点が算定可能となります。
    (2027年6月からは初診時4点、再診時4点へ引き上げ)

②医療従事者の賃上げ対応(ベースアップ評価料)

看護師、視能訓練士、事務職員等の賃上げを実施するクリニックを評価する仕組みが新設・拡充されました。

  • 外来・在宅ベースアップ評価料(I)
    初診時17点(現行6点)、再診時4点(現行2点)が算定可能
    継続的な賃上げにより、さらに高い点数が設定されています。
  • 外来・在宅ベースアップ評価料(II)
    (I)だけで賃上げ目標に届かない場合、救済的に算定可能な段階的な評価です。

賃上げに苦慮されている先生方にはメリットとなりますが、周辺施設との賃金差が生じないかの配慮・確認も必要になってまいります。未申請の先生方は確実な届出をお願いいたします。

(5)医療DX・ICT活用に関する改定

①医療DX推進体制整備加算等の再編

現在の「医療情報取得加算」「医療DX推進体制整備加算」が廃止され、新たな加算に組み替えられました。

  • 新設:電子的診療情報連携体制整備加算
    マイナ保険証利用、電子処方箋、電子カルテ情報共有サービス活用などを包括的に評価します。
    初診時は15点(加算1)/9点(加算2)/4点(加算3)、再診時は2点(月1回)が算定可能

②電子処方箋の推進

  • 遠隔電子処方箋活用加算(新設)
    オンライン診療時の電子処方箋発行を評価し、10点が新設

(6)その他運営・管理に関わる重要項目

①長期収載品の選定療養

患者さんの希望による長期収載品使用時の負担額(長期収載品と後発品の価格差)の割合が、現行の「4分の1相当」から「2分の1相当」に引き上げられます。患者負担増に伴い、窓口での説明が必要になる可能性があります。

②ウェブサイトへの掲示義務化

施設基準等の掲示事項について、院内掲示に加え「原則としてウェブサイトに掲載していること」という要件が多くの加算で追加されています。自院ホームページを持たない場合の経過措置はありますが、更新・整備が必要となります。

執筆者 : 内科・医療支援部

全国の医療機関における成功事例を武器に、業績向上と強固な組織づくりを支援するコンサルタント集団です。集患対策・自費診療の活性化から、専門職の採用・定着まで、現場の課題を即座に解決。院長先生に寄り添い、地域一番の実績づくりを徹底サポートします。