がん患者さんを専門に 外来診療・訪問診療を行う診療所
「早期からの緩和ケア」に取組み、「徹底的に本人の好きなように」生き切るのを手伝うと決めてから今まで多くの患者さんの人生を応援してきた。その看取り数も1,400人を超えている。H29年6月、緩和ケア診療所いっぽから独立開業、「先生に診てもらえれば死ぬまで辛くなく死ねる、できるだけ楽しく暮らせる」など先生の温かい活動が噂を呼び相談にくる患者が後を絶たない。
緩和ケアを志したきっかけ
群馬大学第一外科に所属していたとき、第一外科で亡くなる患者さんのほとんどを看取っていた。緩和ケアという言葉がない、死の告知がタブーとされていた時だったが、死を告知してしっかりと向き合えば辛そうでないことがわかった。そういう経験から始まり、外科医として修練続けるかたわら、「緩和ケア」という言葉がないうちから、緩和ケアに向き合っていた。
外来ベースの訪問診療スタイルに尽きる
外来中心の訪問診療スタイルとするのは、患者さんと長く付き合って信頼感ができるうえ、症状もよく理解しているので診療の質も良くなる、それでいて患者さんと向き合えるので何より楽しい。外来は予約制(一人一時間前後)で殆ど儲からない。いい緩和ケアの治療方法があるから辛いとかではなく、好きなように生きれば辛くないし幸せな人だっているというのが根本的な考え方である。
最期は結果として看取るけど、死ぬのを手伝うのでなく、死ぬぎりぎりまで、目一杯生きる事を手伝う、出来るだけ長くお付き合いしたいから、緩和ケア外来を中心とした診療をしている。
治療方針は患者さんが好きなように選べばいい
好きなように生きてきた人だから好きなように治療方針を選択すればいい。がんと診断されて治療をしたければ病院でもいいし、緩和ケアを強制しない。
多くの家族は治療しないといけない、頑張らないといけない、抗がん剤治療ないといけない、入院した方がいいにきまっていると決めつけている。
患者は我慢して死んでいく、そこが、死の辛さの原因の大部分で、我慢せず亡くなっていく人は辛そうじゃない。
一時間の寄り添い診療
患者との対話が楽しいから自然と居宅1件につき一時間の診療となる。だいたい一日に4~5人居宅を訪問する。電子カルテはMediaBeでカルテ、レセプト、請求などの事務で使用している。多職種連携システムは、MCS(メディカルケアステーション)を導入していて、居宅に訪問しIPAD入力、医院に戻ってきてMCSへ入力、入力した情報は連携先の訪問看護ステーション・管理栄養士・施設管理者に共有できるようになっている。常に患者情報は共有されているので特別な事態を除いて連携先に指示を出すことは少ない。
今後のビジョン
ピースボードのような船の世界一周旅行へ患者さんと家族を連れて行きたい。癌と診断されたら、治療しなければいけないのではなく、世界一周旅行に行くのも生きる選択枝の一つという考え方が広まってくれたら面白い。 実際に看取り直前に旅行へ行き、旅行から帰ってきた夜に撮影した患者さんの動画を見せてもらった。患者さんは笑顔でしっかりとした口調でお話しされていた。患者さんは翌日に亡くなられたが、私たちも、どんな病状(結果的に亡くなる直前)でも旅行へ行きたい人は行けるんだってことも「その人らしく生きる」選択肢の一つになる時代が来ると確信しました。
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