第1講座 ゲスト講座
各診療科目において、診療効率化を実現しているゲストの先生方に、いかにして効率化を実現してきたのかをポイントを絞ってご講演いただきました。
医療法人祥樹会赤磐皮膚科形成外科 高橋義雄先生
患者満足度を落とさず200人を診察するスタッフ主導型オペレーション
患者満足度を落とさずに1日で200人の診療を行うにはスタッフ主導型オペレーションが重要です。医療事務による前問診・クラーク業務、看護師による診断・処置に関して具体的にどのように取り組まれているかご講演いただきました。
医療法人南輝 みやはら耳鼻咽喉科 宮原孝和先生
IT活用×スタッフ早期戦力化で1時間32名診察
業務効率化を図るためにはITの活用と、スタッフの早期戦力化が重要です。業務効率化を図るために、アミボイスという音声認識ソフトの導入やスタッフにインカムを付けてもらう状態になっています。また、医師1人につき2人のクラークがつくダブルクラーク制をどのように取り組まれているのかについてご講演いただきました。
医療法人社団積善会 伊藤医院 伊藤泰明先生
1診で無理なく1時間10人から25人診察に増えた秘訣
クリニックの最大の武器はスタッフですので、スタッフの満足度を高めて、強いチームワークを作り上げることが重要です。信頼関係があって初めて新しいことに取り組めます。医師にしかできない仕事以外をスタッフに委譲して、スタッフ主導で自発的により良い院づくりを目指す雰囲気になるまでの経緯をご講演いただきました。
第2講座
第2講座は、各科目に分かれて「情報交換会」を行いました。各科目とも非常に盛り上がり、活発な議論が行われました。各科目とも回数を重ねるごとに情報交換の質が向上してきています。
■皮膚科分科会
繁忙期明けの初回例会だったこともあり、今年度の診療状況の振り返り(診療スピードや患者待ち時間、スタッフ残業時間など)や、今年度に実施して成功した施策(クラーク制度の見直し、前問診システムなど)について話し合いました。また、美容領域に関しては、夏場の脱毛キャンペーンの成果共有やWeb・SNS・Google・その他集患媒体を活用した集患施策について話し合いました。
■心療内科分科会
心療内科分科会では外来をはじめ、リワーク(デイケア)・往診・訪問看護と多岐に渡り会員様同士でディスカッションしました。特に訪問看護については訪問看護専門で実施している医療機関もあり、今後も目が離せません。その他、今回の例会では新たな可能性がある多機能型のクリニックの話題も上がりました。
■耳鼻咽喉科分科会
組織活性化のためのスタッフマネジメントや、診療効率化のポイント、indeedを活用した最新採用事例など、さまざまな情報交換が行われました。
■眼科分科会
ゲスト講演をしていただいた医療法人社団積善会の伊藤氏の実践するスタッフ戦力化、効率的な診療体制を動画で閲覧し、これから眼科クリニックで、実施するべき生産性の向上対策、スタッフ主導の効率的な診療体制の取り方についてお伝えしました。
■整形外科分科会
第1講座が”診療効率化”であったこともあり、1日150人以上を実際に診察している先生の具体的事例の交換が活発に行われました。その他、indeedを活用したスタッフ採用の事例や理学療法士のリハビリ単位数を挙げるためのマネジメントの具体策などについても話題があがり、有意義な情報交換会となりました。
次回の研究会は2017年12月3日(日)の総会です。ご参加をお待ちしております。
クリニック経営研究会
クリニック経営研究会では、常に一歩先、二歩先の環境変化を見据えながら、あるべき医療のかたち・院長や理事長の理念の実現を私たちは目指して医療経営に必要なソリューションや情報を提供し続けます。 目指すべき方向性の提示にとどまらず、科目別に専任のコンサルタントが居りますので、現場に根ざした具体的かつ専門的な経営手法を、事例をベースに学んでいただくことができます。 また、全国から集まる先生方と情報交換をし、全国の医療現場で生まれた最新の経営ノウハウを体得していただくことができます。 そうして得た気づきや学びを、先生方のクリニックで実践していただき、また成功事例を生み、その輪を広げていく。 クリニック経営研究会はそのような良い循環を参加者全員で創っていく場です。 ぜひ、先生にもこの輪の中に入っていただき、私たちとともに、先生の理想のクリニックづくりを目指していただければ幸いです。