vol.93「離職率0%のクリニック経営」
2016年4月4日配信
こんにちは。
今回のタイトルである離職率0%とは極端な数字だが、私の伝えたい意図は、
「本当に残ってもらいたい人財が辞めずに働き続けたいと思う組織」という意味であり、
誰彼かまわず離職のない組織という意味ではない。
さて、有能な人財が辞めない組織を考える上で、医療機関のビジネスモデルに着目してみたい。
本来の医療機関のビジネスモデルの特徴=従業員がイメージする医療機関の労働環境と言い換えることができるからだ。
医療機関のビジネスモデルの特徴は3つある
1、労働集約型ビジネス
2、職人集団型ビジネス
3、地域密着型ビジネス
これらの特徴が労働環境を定義付けており、このイメージとギャップのある職場は離職率が上がりやすい。
1、労働集約型ビジネスとは?
労働集約型ビジネスとは、接客対応を中心とするサービス業に多く、人=商品となりやすく、人こそビジネスモデルの根幹になる。
医療機関の場合はこの「人」が女性であることが多い。女性のライフステージ(結婚、出産、育児など)に合わせた働き方のできる職場なのか?
ライフステージが変わる若い内に充分なキャリアや研鑽のできる環境にあるか?ここが離職を防ぐポイントだ。
2、職人集団型ビジネスとは?
医療機関は、多職種のプロが連携することで医療サービスが提供されている。ここに価値を感じでいる医療スタッフは非常に多い。
あなたの組織は、職種間の連携がしっかりとれているだろうか?職種間で看護師が事務より偉いなどのヒエラルキーが存在していないだろうか?
多職種間の連携の力こそ、その組織に定着するモチベーションになり得る要素だ。
3、地域密着型ビジネスとは?
医療機関の患者さんのほとんどは、地元の方々だ。
この方々こそ、あなたの組織のファン客になり得るし、中には信者客になるようなVIPな方もいるだろう。
この、既存客に対してサービスを提供するリピータービジネスとして経営ができているか?
新規客は、WEBなど経営者が自ら集める努力をするが、リピーターのさらなるリピーター化は現場の仕事になる。
既存客とのコミュニケーションはソーシャルメディアなどITを駆使して実現できる時代だ。そういうツールの活用はできているか?
患者さんがまた来ようと思える期待値を上回るサービスの提供に組織としてコミットできているか?
このあたりを組織として見つめ直すことが、有能な人財の継続的、持続的な雇用には不可欠である。
この全てを満たすことは同時には難しいかもしれない。
しかし、これらのことを時間をかけて実現していくことが、3年後5年後の経営に大きなプラスとなることは間違いない。
今後、目まぐるしい変化が予想される医療業界において、強い組織作りこそが最も重要な、経営を成功へ導くファクターだと言えるだろう。
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