「2020年の幕開け」~美容皮膚科・皮膚科の経営コラム~
2020年1月7日配信
いつも大変お世話になっております。
船井総合研究所の寺嵜孔希です。
さて、今回のメルマガでは、
「2020年の幕開け」
と題して、お送りします。
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■今回のメルマガの内容
1.新年のご挨拶
2.2020年版 美容クリニックの活性化ポイント
3.2020年版 保険クリニックの活性化ポイント
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1.新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年に引き続き、読者の皆様にとって少しでも有意義な情報を
発信してまいりますので、よろしくお願いいたします。
2.2020年版 美容クリニックの活性化ポイント
2020年の美容活性化に向けて、次の5つが主に重要だと私は考えています。
① 「ハイクオリティ」を「リーズナブル」に。
昨今、自費参入医院が増えている事情を鑑みると、今後の美容医療の市場競争は一段と厳しくなっていくことが想定されます。そこで、今まで以上に患者様から安定的に選ばれる医院となるためには、「価格分の価値」の追求が重要となります。
② お得感・実績・品揃え・明朗会計を訴求する。
ここ数年の美容医療市場の動向を鑑みると、市場のライフサイクルが成長期から安定期へと移行しつつある地域が増えてきたように思います。成長期は広告投資の費用対効果が高い(患者様1人あたりの集患コストが低い)ため、目玉型マーケティングといって、単品メニューのお得感・安さ勝負で、とにかく思い切って販促投資することが最も合理的な広告戦略となります。ところが、市場が安定期に移行する(競合医院が増えてくる)につれ、単品推しではなく品揃え推しの広告内容に変更し、過去の実績や明朗会計を打ち出す方が広告効果は高くなる傾向にあります。
③ 自費売上に占める広告投資比率8%、人材育成投資比率2%を確保する。
多くの美容皮膚科・皮膚科では自費売上に占める広告投資比率が約1~3%で、人材投資比率に関しては約0~1%程度の医院が多いです。しかし、上記でも述べたように、既存のビジネスモデルでも広告の費用対効果が高い状況が続きますので、年間支出計画の中で広告投資予算はきっちり確保いただき、かつ人材育成投資にも予算を配分していただくことをお勧めします。
④ 予約が取りにくい、人・時間帯によってサービスが悪い状況は避ける。
たとえ広告投資により集患に成功しても、このような状況では元も子もございませんので、このような状況を避けるために事前対策が必要です。場合によっては、既定路線の解決策では改善しないこともございますので、経営計画策定の際に、設備・ヒト・機器への投資を計画いただき、早めに対策を練っていく必要があります。
⑤ 外から学ぶ。
このメルマガをお読みの先生方は素直・プラス発想・勉強好きの方が多く、既に地域で一番の医院を運営されている方も多いと思います。そういう場合は、市外や県外の医院から次なる経営手法を学んだり、業界外から学ぶ機会を作ったりすることをお勧めしています。例えば他業界だと、歯科医院やエステサロンや美容室など、経営環境が厳しい業界で起こっていることや経営ノウハウは学ぶべき点が多く、それらを上手く自院に取り入れて昨年成功された医院が多々ございました。
3.2020年版 保険クリニックの活性化ポイント
① 部屋数・人員数・営業時間に基づく目標診察人数を設定する。
皮膚科の保険診療で1日に診察可能な患者数は、この3つのファクターに依存する傾向があります。そのため、自院のポテンシャルを基に、1日の目標診療人数を設定し、次に1時間あたりの目標診察人数を設定し、職員と握り合わせた上で、どの業務を誰が担当すべきかの線引きを行うことをお勧めします。
② 問診・説明・入力の精度を上げる。
診療効率化の基本は、問診・説明・入力を医師ではなく、職員が担当することです。場合によって、看護師が全てを担当する医院もありますし、看護師・事務で分担する医院もあります。また、看護師は処置(窒素・削り・軟膏)も担当することで、医師は医師しかできない業務に集中できる環境作りを進めていくことで診療効率化が実現します。
今回の記事は長文となりましたが、読者の先生方の医院で上手く取り入れていただき、2020年の好発進に繋げていただければ幸いです。ご参考まで。
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