vol.166「通所リハビリテーション開設の目的」
2018年7月12日配信
こんにちは。
船井総合研究所 医療支援部 上藤英資 です。
今回は「通所リハビリテーション開設の目的」と題してお送りします。
■整形外科が通所リハを開設する目的
近年、整形外科の中で通所リハビリテーションが着目されるようになってきました。
その背景は「運動器リハビリテーションの期限越え」の患者様の扱いをどうするか、という悩みの一つの答えが通所リハビリテーションであるから、ということが言えます。
このメールマガジンをお読みの先生方もそのようにお考えの方が多いのではないでしょうか。
既に通所リハビリテーションを始めている、という法人が通所リハを立ち上げるパターンは大まかに下記の2つのことが多いです。
①運動器リハビリテーションの150日期限の受け皿として、短時間のリハビリプログラム中心の通所リハビリテーション
②事業拡大のために、一日お預かり型通所リハビリテーション
①②の違いとしては、初期投資で、施設の増設・人員の増員をどこまでやるか、ということが言えます。
通所リハビリテーションを、「一つの新規事業」と捉えて本腰を据えて取り組むか、既存のスタッフを活用してできるだけ低投資で始める「付加的事業」として取り組む、という違いです。
これは、どちらの選択が正しいか、という文脈で語るものではなく、
経営者が描く法人成長戦略の中で、通所リハビリテーションをどのくらいの事業規模として描いているか、ということに起因します。
法人ごとに最適な選択は違う、ということも言えます。
■外来が低迷してきたから通所リハ、は間違い
運動器リハビリテーションの拡充によって、受け皿が必要となった
↓
だから通所リハを始める
という発展の仕方であれば、法人の発展につながりますが、
外来の患者数が減った
↓
それを埋めるために通所リハを始める
という思考の場合は、結論としては、通所リハの開始は辞められた方が良い、と言えます。
こういった場合は、外来自体の活性化・集患が必要であり、整形外科という業種の「稼ぎ頭」を繁盛させることから逃げるべきではありません。
■運動器リハの実患者数が400人以上、が通所リハのスタート地点
実際に通所リハビリテーションを事業展開の一つの選択肢として考えている場合、
まずは外来の運動器リハビリテーションの実患者数を拡充していくことからスタートしてください。
実患者数400人以上、セラピスト(理学療法士・作業療法士など)が6名以上在籍
が、一つの目安になります。
通所リハをできるだけ早期に収益化するためには、外来の既存の患者様からの移行、という方法が間違いなく欠かせません。
外部の居宅介護支援事業所からの紹介だけに頼ると、集客のスピードは半減します。
■なんとなく、ではなく、明確な目的と道筋を持ってスタートしましょう
今回、通所リハビリテーションをテーマにお伝えしてきましたが、
1点お伝えをしたいのが
「なんとなく始めてみる」ということは辞めたほうがよい
ということです。
始められるのであれば、
①なぜ通所リハビリテーションをはじめるのか
②どんな利用者を集めるのか
③どんなサービスを提供するか
④利用者がサービスを利用して得られる結果は何か
⑤どう集客していくか
という「事業コンセプト」と「事業計画」をしっかり準備してください。
通所リハビリテーションの開始について、
どんな準備が必要か
どのくらいの収益が見込めるか
などの疑問がある場合は、経営相談にて個別にお伝えできますのでお申込みをいただけますと幸いです。
■今回は「通所リハビリテーション開設の目的」と題してお送りさせていただきました。
次回のメールマガジンをお楽しみに!
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