第5回:回復期リハ入院料は実績指数がポイント
船井総合研究所 運営チーム(以下「運営チーム」と称する) 回復期リハビリテーション入院料1は実績指数が37と、今までより10ポイントも高い値が設定されましたね。
工藤氏 そうですね。今回、この実績指数がクリアできるかどうかが、病院の経営に直結しますね。
運営チーム 100床の回復期リハ入院料1の病院が、稼働率90%であった場合、回復期リハ入院料1を改定後も算定できれば、現状から約650万円増収しますね。一方で、改定後は回復期リハ入院料2となる場合には、現状から約1,300万円の減収となります。
工藤氏 回復期リハの病床単価は、高すぎるのでは?といった議論が中医協で上がっていましたからね。今回、かなり高めの診療実績を求められる結果となりました。実際のところ、この在院日数が長いと分子の実績指数37で苦労する病院は多いと思います。
運営チーム はい。さらに、現時点で実績指数37をクリアできたとしても、この数字を継続していくことは、かなり負担が大きいと思いますね。回復期リハ入院料3・5を算定するための実績指数30であっても、今までより高い設定となっていますから、苦労する病院は少なからずあるでしょうね。
工藤氏 先ほど、回復期リハ入院料1・2での収支シミュレーションの話がありましたが、先ほどと同規模・同稼働率で回復期リハ入院料3・4の比較をすると、約1,800万円の収入差が生じます。
運営チーム 回復期リハの病床数が多い病院ほど、実績指数による入院料の変化が経営数値に大きな影響を与えます。実績指数高めるためには、「在棟日数」と「FIM利得」がポイントになります。具体的な話は、次回の対談で触れていきたいと思います。
2018年度の診療報酬改定では、地域包括ケア病棟の新しい施設基準が明らかになり、地域包括ケアシステムの中で、中小病院に今後期待される役割、2025年までに持つべき機能の道筋が明示されました。
今後、199床以下の中小病院は、どのように生き残っていけばいいのか?
本セミナーでは、株式会社MMオフィス 代表取締役 工藤 高 氏より診療報酬改定のポイントと対応について解説いただき、医療法人瑞心会 理事長 渡辺病院 院長 渡邊 靖之 先生からは、地域包括ケア病棟を含めた医療・介護複合グループの組み立てについてパネルディスカッション形式でお話いただきます。
また、船井総研講座では、地域包括ケア病棟の稼働率を上げるためのサブアキュート実践ノウハウ30というテーマで明日から使える実践ノウハウをお伝えいたします。
セミナー概要
日程 ◆ 2018年4月8日(日)
時間 ◆ 13:00~17:00(受付時間12:30~)
場所 ◆ TKP東京駅前カンファレンスセンター
料金 ◆ 一般企業:32,400円(税抜)/会員企業:25,920円(税抜)
【基調講演】 2018年診療報酬改定のポイントと対応 |
株式会社 MMオフィス 代表取締役 工藤 高 氏 |
【パネルディスカッション】 地域密着型 医療・介護グループの対応 |
株式会社 MMオフィス 代表取締役 工藤 高 氏 医療法人瑞心会 理事長 渡辺病院 院長 渡邊 靖之 先生 株式会社船井総合研究所 執行役員 出口 恭平 |
【実践ノウハウ講座】 地域包括ケアのサブアキュート 実践ノウハウ30 |
株式会社船井総合研究所 地域包括ケア支援部 部長 運営チーム 淳 |