内科クリニック開業を成功させるためには?資金の目安から準備事項・失敗しないためのポイントまで徹底解説

  • 内科(生活習慣病)
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更新日
執筆者内科・医療支援部
コラムテーマ開業
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内科クリニックは全診療科の中で最もクリニック件数が多く、地域医療の要として常に高いニーズがありますが、その分、競合となるクリニックも多いのが内科業界の特徴です。ただ新規開業をするだけでは、その後のクリニック経営で苦戦をしてしまうケースもあります。特に東京23区や横浜、大阪などのクリニック数が多い地域(激戦区)では、新規開業後を見据えて、開業前の段階から綿密な事業計画と他院にはない「強み(コンセプト)」の明確化が必要不可欠となります。

本記事では、内科クリニックの新規開業にかかる資金や平均年収の目安、開業までのスケジュール、そして失敗しないための成功のポイントを徹底解説します。

内科業界の現状について

内科クリニックの新規開業の準備を進めていく前に、まずは現在の内科業界の市場環境と競合の状況を正しく把握するようにしてください。一昔前と比べて、内科業界も大きく変わっています。業界の流れをしっかりと把握し、時代の流れにあった準備を行ってください。

内科クリニックの新規開業の推移と全体像

厚生労働省の調査によると、内科を標榜しているクリニックは全国に約6万施設以上あり、全診療所の6割以上を内科で占めています。内科クリニックの件数も数パーセント程度ではありますが、年々増え続けています。

また、高齢化を背景に内科需要は底堅いものの、同時に「既存クリニックの院長の高齢化」が進んでおり、閉院やリタイアも増加傾向にあります。そのため、業界全体としては単なる施設数の増加だけではなく、「新規開業」と「世代交代」が活発に入れ替わっている過渡期にあるといえます。

競合関係の変化

特に都市部や駅周辺エリアでは、内科クリニックはすでに飽和状態(レッドオーシャン)となっています。かつてのように「駅前だから」「近所だから」という理由だけで患者さんが集まる時代は終わりました。

 現在の患者さんは、来院前にスマートフォンで「〇〇駅 内科」「〇〇駅 内科 ネット予約」などと検索し、各クリニックのホームページの充実度や口コミ、利便性(「予約がしやすいか」など)を比較し、どこで受診するかを決めています。そのため、Webマーケティング戦略の有無が、今まで以上に大切になっています。

「専門性」の打ち出し強化

単なる「一般内科」の看板では埋もれてしまう可能性があります。そのため、風邪などの日常疾患(一般内科)をみつつも、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、糖尿病内科などの先生方が得意としている「専門領域」を診察できることを大々的に訴求していくことは大切です。

「数ある内科クリニックのうちの1つ」と思われないように、先生方が特に集めていきたい疾患・症状、各種検査項目については自院のHP上でしっかりと訴求していく必要があります。

クリニックDXの標準化

内科業界においてもDX化は進んでいます。Web予約システム、事前のWeb問診、キャッシュレス決済、自動精算機などのITツール導入が、開業時の「標準装備」となりつつあります。これは患者さんの利便性向上だけでなく、スタッフの業務負担軽減(人手不足対策)にも繋がります。

内科クリニックの開業資金の目安と内訳

内科クリニックを開業する際は開業形態(テナントか戸建てか)や、導入する医療機器によって開業資金は大きく変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。

  • テナント開業の場合:約5,000万円〜8,000万円
  • 戸建て開業の場合:約1億5,000万円前後

テナント開業の費用の主な内訳としては、内装・設備工事費、医療機器・システム導入費、そして開業後数ヶ月〜半年分の運転資金などが挙げられます。内視鏡機器やCTなどの高額な検査機器を導入される場合は、さらに数千万円単位で費用が上乗せされます。

内科クリニックの収支と平均年収の目安

厚生労働省の「第24回医療経済実態調査(2022年・令和5年実施)」などによれば、内科クリニック(個人開業)の1ヶ月あたりの損益差額(収入)は約230万円〜240万円、平均年収に換算すると約2,800万円〜2,900万円程度となります。

これは小児科などに次いで高い水準であり、内科は比較的高い収益性が期待できる診療科と言えます。ただし、内科の平均診療単価は約700点前後であり、売上は「外来患者数×診療単価」の掛け算で決まります。そのため、いかに地域に根差し、継続的に患者さんを集められるか(集患力)にかかっています。

内科クリニック開業までの7つのステップ

新規開業をスムーズに進めるためには、全体の流れを把握しておくことが重要です。一般的には以下のような手順で新規開業の準備を進めていきます。

  1. 経営理念・診療方針の決定
    どのような患者さんに、どのような医療を提供するのか(コンセプトの策定)。コンセプト設計がクリニック経営の基盤となります。

  2. 開業エリアと物件の選定
    診療圏調査を行い、ターゲット層の人口や競合医院の数・情報を把握します。市場性・競合性をもとに戦略立案を実施します。

  3. 資金調達・事業計画書の作成
    初期費用やランニングコストを見積もり、金融機関へ融資を申し込む資料の作成を進めます。

  4. 医療機器・設備の選定
    電子カルテや検査機器、Web予約システムなど、自院の診療に必要な機器を比較検討します。

  5. スタッフの採用・研修
    看護師や医療事務の採用を進めていきます。経営理念をもとに一緒に働きたいスタッフ像(ペルソナ設計)を可視化します。スタッフ採用し開業前(2週間~1か月前)にはスタッフ研修を実施しオペレーション研修を実施します。

  6. 集患・マーケティング施策
    経営理念をもとにクリニックコンセプトを可視化し、集患戦略を立案します。ホームページの制作、Web広告、チラシ配布、内覧会の実施などを進めていきます。

  7. 各種届出・手続きの実施
    保健所や厚生局などへ必要な申請を行います。

これらを並行して進めていくため、準備期間には余裕を持たせることが大切です。弊社のお客様では開業の1年〜1年半前ごろから動いているケースが多いです。

「承継開業」という選択肢も最近は増えています

近年は、既存のクリニックを第三者から引き継ぐ『承継開業』も増えています。
継承開業は初期費用を抑えられ、初日からある程度の患者数が確保できるメリットがありますが、「現在の患者層が高齢化しすぎていないか(数年後に患者が激減しないか)」「紙カルテから電子カルテへの移行がスムーズにできるか」など、事前に確認が必要となります。

新規開業・継承開業をお考えの方はご相談ください

最近は新規開業・継承開業に関するお問い合わせも増えています。内科業界はクリニック数が多く、開業前の段階から明確な事業計画を作成しておかないと、開業後に思ったように売上高・患者数が伸びていかないといったケースに陥ってしまいます。

弊社では物件の候補地の選定、院内レイアウトの相談、経営理念・事業計画の作成、採用サポート、集患サポート、内覧会の準備など幅広くサポートしています。弊社では全国で200件以上のクリニック様の経営サポートをさせていただいており、長年培った経験・ノウハウをもとに開業準備のご支援をしております。新規開業・継承開業のことならお気軽にご相談ください。

執筆者 : 内科・医療支援部

全国の医療機関における成功事例を武器に、業績向上と強固な組織づくりを支援するコンサルタント集団です。集患対策・自費診療の活性化から、専門職の採用・定着まで、現場の課題を即座に解決。院長先生に寄り添い、地域一番の実績づくりを徹底サポートします。